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「紙の新聞を取ることをやめたら何が起こるか」

■わが社で起こったこと

会社で購読していた新聞をデジタル版に変えることにして、そのことをスタッフに告知した。
ら、わりと「え~っ」と驚かれ、さらに「新聞紙+デジタル」の併用ではいけませんか?と数人から尋ねられた。意外だった。
ニュース、フツ~にスマホで見てるじゃん? なんで?だ。
加えて「猫のトイレ掃除用に新聞紙使えてたのに~」である。知らんがな(笑)。 それは他で代替してくれたまえ。

元来、本好き、紙好きの私としては新聞紙の良さは分かっているつもりである。が、それでもしかし、こういうことはドラスティックに変えたほうが良いと思っている。
アナログ版(紙)の良いところは、読みやすい、読みやすいからこそ理解しやすく、記憶しやすい(とも限らないけど、五感のある人間にとって自然な一連の所作であると思う)。
一方、デジタル版の優位な点は
「情報が速い」、「紙面と違ってスペースに限りがないので詳しい解説が期待できる」、「検索ができる」、「興味関心のあるネタをクリップでき、時系列で整理できる」などなど。どう考えてもデジタル版のほうが使い勝手がよく、広がりがある。
でも「え~っ」なのである。
人は急に変化に対応できない、よく言われていることだが本当だと思った。

■社会がどう変わっていくのか、を想像してみること

ジャーナリスト佐々木俊尚さんがvoicyで以前こんな話をされていた。
「昔々、文字は羊の皮に書かれていて、一部の、たとえば国の幹部や教会の上層部などしか知識や情報は持っていなかった。活版印刷が発明され、紙の印刷物の普及とともに庶民に知識と情報が渡り、新しい考え方が伝達され、それが教会の弱体化につながり、宗教改革が起きた。翻って、現代起こっている書籍や新聞等のデジタル化も同じような現象に思える」
使いにくいとか、慣れないとか、何でもデジタルになっちゃって・・・と愚痴るのではなく、「これによって、どう世の中が変わっていくのか」想像してほしい。新聞販売店が潰れていく、印刷工場の閉鎖、紙・インク等のサプライヤーも売上減少といった表面的に見えることだけではなく。

時代の変化は早い。10年ひと昔なんていう言葉はもはや無い。3年で世の中は変わる。だから、併用せずに変える時は一挙に変えたほうがいいと思ったのだ。そのほうが考える機会を与えることになるから。

かつての宗教改革に匹敵する変化とは? 情報とコミュニケーションの世界でなりわいを立てている者としてゾクゾク、ワクワクして考えている。


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