『ごめんなさい』の練習
「こういう時、なんて言うの?」
子ども達によく言ってしまうフレーズ。
『ごめんなさい』が出るまでの
お膳立ての問いかけだ。
相手を嫌な気持ちにさせた時、
痛い思いをさせた時は、
きちんと謝れる子になってほしい。
故意かどうかは関係なくて、
相手がどう感じているか、を
感じる力をつけてほしい、という
願いが一応込められている。
子ども達は頭をフル回転させて、
自分なりの答えを出してくれる。
4歳の長男の場合、
間髪いれずに
「ごめんなさい」を口にする。
もしかしたら、
私の顔色、声色から察して
「ごめんなさい」を
言わざるを得ないのかもしれない。
相手の感情?
そんなことより、
目の前で凄んでいる母親の顔色を
重要視しているのかもしれない。
それでも、
何が悪かったか、を尋ねると
言葉を選びながら慎重に答えてくれる。
故意ではなかったこと、
相手を傷付けることが予測できなかったこと、
それも彼なりの言葉で教えてくれる。
話している間に
自分が悪かった、と思えて
本心の「ごめんなさい」にたどり着く時もある。
『ごめんなさい』は
生きていく上で
何度も何度も口にする言葉だと思う。
相手の気持ちを慮って
反省を示す言葉。
それだけではない。
1回の謝罪の言葉で
自分の非を認めたことになって
後々取り返しがつかなくなることもある。
建前上、謝罪のポーズを取っていた方が
物事が円滑に進む場合もある。
肩がぶつかると反射的に
謝罪を口することもある。
コントロールが難しくて
大事に備えておく必要のある言葉だ。
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「こういう時、なんて言うの?」
2歳の次男の場合
はっ、と私の顔を見て
頭の中にあるキーワードのガチャガチャを
必死で回し始める。
そして、たまたまコロンと出てきた言葉を
そのまま発するのだ。
「いいよ」
「かして」
「あとでね」
「ありがと」
的外れな言葉ばかりだが、
私の「なんて言うの?」をまっすぐ捉えて
今の自分が知る言葉で勝負をしてくる。
相手の気持ちを慮るまでには
まだまだ道のりは長いが
一生懸命なのは確かだ。
少しずつ少しずつ。
いろんな力を蓄えていってほしい。
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