【簿記2級】(10)サービス業の処理

サービス業とは
サービス業では形のないものを介して取引が行われる。このようなサービスのことを「役務」という。

代金を前受けした時の仕訳
サービスの提供に先立って前受けした際は、「前受金(負債)」か「契約負債(負債)」で処理する。
(例)来月から開講する講座の受講料300円を現金で受け取った。
(現金)300(前受金)300

サービス提供にかかる費用を支払った時の仕訳
サービスの提供分にかかる費用は「仕掛品(資産)」で処理する。
(例)講座の教材作成費等100円を現金で支払った。
(仕掛品)100(現金)100
※一旦費用の勘定科目で処理したのち、当該サービスに費やされた分を仕掛品に振り替える場合もある

決算時の仕訳
当期にサービス提供した分だけ収益と費用を計上する。
収益:前受金(負債)⇒役務収益(収益)に振り替える
費用:仕掛品(資産)⇒役務原価(費用)に振り替える
(例)決算日現在、講座の6割が終了している(受講期間1年)。受講料300円は先に受け取っており、前受金で処理している。また、講座にかかる費用100円は仕掛品勘定で処理している。
(前受金)180 (役務収益)180
(役務原価)60  (仕掛品)60
※全講座終了時は、残りの分の役務収益と役務原価を計上する
※サービス提供時に一括して収益を計上する場合、決算時の仕訳はない。サービス提供時に一括して前受金⇒役務収益に、仕掛品⇒役務原価に振り替える
※役務費用の発生が、役務収益の発生とほぼ同時である場合、仕掛品を経由せずに直接「役務原価」を計上する場合がある

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