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少子化ははたして悪なのか

最近2023年度の出生数の推計が発表された。

全国で72万6000人と昨年から5.8%減という結果だそうだ。

去年の「出生数」全国72万6000人で過去最少か 日本総研 | NHK | 少子化

このようなニュースを耳にして、あなたはどう思うだろうか。
まあ様々な意見はあるだろうが、ほとんどの人間はこのニュースに対して好ましい感情を抱くということはないだろう。(Xなどにおける過激な反出生主義者を除いて)

私もその一人だが、私はあまり悲観的に物事を考えたくないタイプなので、こう考えることにしてみた。

「大きくなりすぎた日本が、本来の姿に戻りつつある」

「人口ボーナス」というワードを聞いたことがあるだろうか。
子どもと高齢者の割合に対し、働く世代の人口の割合が多く、高い経済成長を達成できる状態にある時期のことである。

日本においては1960年代において人口ボーナス期が訪れたと言われており、実際に高度経済成長期という凄まじい経済成長を遂げた。

しかし、やはり物事には栄枯盛衰というものがある。
人口ボーナス期を終えた国に待ち構えているのは人口オーナス期である。

高齢者が急増する一方、出生数が減少することで社会保障の負担が増え、経済成長率の低下等を引き起こす。今まさに、日本の抱えている現状であることは言うまでもないだろう。

しかし、少子化という問題はどこかの段階で底打ちになる。
その「どこか」がいつになるのかはわからないが、底打ちになり、その後しばらく経って死亡数と出生数のバランスが取れた状態というのが、あるべき日本の形ではないかと私は思う。

実際子どもの数が多すぎると一人当たりに割ける教育リソースが減ったり、子どもの遊び場の確保も難しくなる。

現在の少子化対策は、出生数を増加に転じさせるものではなく、減少のスピードを鈍化させ、社会における負担を軽減させるものと見ていいのではないだろうか。

全ての世代の人間が幸せになれるような政策を政府には期待したいし、そうさせるのが国としての責任なのではないかと思う。

少子化は悪というより、必然的に発生するものなのだから、それをいかにコントロールするのかが課題であるというのが結論である。

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