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低栄養を防ぐ工夫

お年寄りの食事で特に気をつけて欲しいことに「低栄養」を防ぐという事があるのですが、一番不足しがちな栄養素がタンパク質です。

これには理由がありまして、加齢で食べる量が若い頃に比べて減るという事の他に栄養素を吸収するチカラが衰えるという事があります。

約4人に1人が低栄養だという調査もありまして、歳だから仕方ないで済まされない状況があります。

特にタンパク質については、若い人とお年寄りでは同じ量を食べても実際に体に吸収される率が全く違います。何とお年寄りは若い人の倍の量を食べてやっと若い人と同じ量のタンパク質を食べたことになります。

つまり若い人がステーキ100gを食べた場合に摂取出来るタンパク質と同じ量のタンパク質を摂りたければ、お年寄りはステーキ200gを食べる必要があるという事です。

にも関わらず若い人よりも食が細くなるのですから当然栄養不足な状態に陥りやすくなるのは理解出来ると思います。

そうは言っても、食べられない上に吸収率まで下がっている状況で、どうやって低栄養を防ぐのかという話しですが、そこはもう色々工夫するしかありません。

そんな工夫の一つが「バランスを変えてみる」です。

献立を考える時、「タンパク質」をいかにしっかり摂るかという事を前提に考えて欲しいのですが、当然食べられる量は限られていますので、タンパク質を増やしたら炭水化物を減らすなど工夫が必要です。

一つ例をあげます。一汁三菜の献立の場合、主菜が煮魚としましょう。煮魚を煮るときに一緒に豆腐も炊き合わせて一盛りにして主菜にします。焼き魚なら厚揚げを一緒に焼いて付けるなど出来ます。

魚を倍の量に増やすと中々食べづらいものですが、豆腐なら味も食感も変わるので意外と食べてしまえます。主菜の量を増やした事でご飯を残すようならご飯の量を少し控えましょう。

そのうえで残る小鉢の二品を野菜で考えていたのなら、今後は一品を卵料理にしましょう。市販の温泉卵でもいいですし卵焼きや炒り卵でもかまいません。

そして残る一品の小鉢はバランス的に野菜で良いのですが、和え物ならシラスやおかか等を使えば、ここでもタンパク質を追加出来ます。

サラダならチーズを使ってもいいですね。

こんな風に炭水化物主体からタンパク質主体へ、ちょっとバランスを変える工夫をおすすめします。小さな工夫と積み重ねが健康寿命を伸ばすチカラになります。

(元記事は食べごろclub


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