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事故

8月に入ってから旅の準備ももちろんやっていたのだが、職場同僚との人間関係やプライベートで上手くいかずメンタルが最悪な状況であった。「お伊勢さんに行けば何か変わるのでは・・・」と言った淡い期待を胸に抱き、一種の現実逃避をしながら嫌な仕事や人付き合いをひたすら耐え抜いた。ある日上司の「バイクに乗っていても熱中症になるから遠出するなら一度昼間暑い時間を走った方が良い」との助言もあり丁度気晴らしにいいと思って8月7日昼過ぎ頃にバイクに乗ってあてもなく出かけた。
熱中症になって途中で動けなくなったらどうしようかと一抹の不安もあったが、とりあえず暑そうな南方向かつ海岸沿いを走ってみた。実際走ってみると体調は問題なく、紀伊半島は暑いと聞いてはいたがまあこれくらい行けたら大丈夫だろうと確認できたので後は気楽に流して半島の南端公園まで行き、海眺めながら一休みして帰ろうと思って国道をひた走った。
公園近くまで来ると、その直前の信号で前方に原付バイクが信号待ちしていて、ちょうど通りかかる頃に青信号へ変わったため、その原付についていく形で公園に向かって走った。公園までの道中、海岸の砂浜から打ち上げられた砂が堆積する場所が所々あり滑らないよう注意しながら走っていたが、丁度見通しの悪い左カーブを曲がった先に、砂が厚く堆積している場所があり、私がそれを確認した時は既に前方を走っていた原付が後輪をとられバランスを崩す所であった。私も原付が転倒した時を考え、それを回避する形で中央線寄りかつスピードを落とし走行したが、左側路側帯付近を走っていた原付が最終的に中央線寄りに大きく曲がりながら転倒!私も必死に右ハンドルを切ったが砂上ではその努力も虚しく、あっさり前輪が滑り右向きに転倒しつつ前方の原付に接触。スピードが左程出ていなかったので大きな衝突事故と言うわけではなかったが・・・泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目。気分は最悪だったが何故か笑えた。

1時間後に警察が来て現場検証後、私は追突事故で原付バイクは自損事故で片付けられた。原付の搭乗者は「自分が転んだせいですみません。何かあったらいけないのでバイク屋に持っていって修理が必要なら言って下さい」とひらすら私のことを心配してくれたが、現場検証した警官からは私の方が悪いと言わんばかりの発言をされたので、事故後「やっぱ弁償しろ」といつ連絡が来るか内心気もそぞろであったが結局今に至るまで連絡もなく経過している。
事故内容としては、幸いお互いに大した怪我はなかったが、原付は後部フェンダーやタンデムシート、マフラーが損傷。私のバイクはかすり傷がついた程度かと思われたが後々確認するとスーパートラップマフラーのエンドキャップ(アクシャルフローディスクの為側面が弱い)が破損している事がわかった。購入するにも一枚4000円程度かかるため耐熱性の接着剤を購入し補修するかとも考えたが、振動が多い場所かつ高温になる部品が突如排気ガスとともに吹き飛んで人身事故・物損事故となることを想像したら怖かったので、破損した部位は多少見た目が悪くなるがそのままトリミングして装着した。

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