かえしうた

希望がなくちゃ生きていけないってさ
親の損得を含まない純粋な愛情が
かけがえない友情が
とびっきりの夢が
健全な身体が
母の日にカーネーションを渡そうって
テレビのコマーシャルが背中をせっつく
不安も焦燥感も同時に
加速させる毒電波　大丈夫薬飲んだってば　茶々入れるなってまだ書いてる途中だろ　ずっと不安だよ水中に沈んで
ビクともしない　でっかい石みたいに
底に固着してそれが当たり前になった
生きてるだけで丸もうけなんてそんな
希望的観測の類い　それで救われるなら感謝しなくちゃな
そんぐらいの痛みで済んだんだから
大きくなったらつらいことはもう消えるって
ウソにはいいウソとわるいウソがあって
一つ我慢したら一ついいことがあるって
これは親がついたしょうもないウソ　　
愛しかたがわからんなら
入れたり出したりこすったりなめたり
すんなよバカ　抱きしめたり名前も
呼んでやれんなら　せめて足を引っ張んなたわけ　人を傷つけないように
迷惑をかけないように自分さえ我慢したら丸くおさまるって　そんな優しすぎる
あなたのことを　
容赦なく軽んじるものに
これ以上心が掻き乱されたりしませんように　全てを吐き出したらやがて怒りもおさまって夜なったらちゃんと寝れますように　それでもダメなら一緒に起きてていいよ　
なんかいい手立てがあるはずだから
一緒に考えよ
明日透析休みだし
来年は花なんか送んなくていいよ
水もやらんでどうせすぐに
枯らしてしまうよ
そんな事よりもっときかせて
文字なんかに変換できない
あなたが生きる為に吐き出す
呼吸と肉声で
もったいないからはしっこのほうから
耳打ちするみたいに
こしょこしょ
はなそ