16ジ6フン

暑いから暑いと書く
さみしいからさみしいと書く
苦しいから苦しいと書く
痛いから痛いと書く
野良猫がカリカリ食べてる
それをみてそのまま書く
生きてるだけで嬉しそうなら
それでいい
そんな単純じゃないって
わざわざ言わなくていいよ
水を差したら論破したら
正論を言ったら随分と気持ち良さそうだ
キモっ砂肝
出しそびれた手紙を持て余す
もう誰にも届かなくていい
お元気ですかとわざわさ尋ねなくても　
きっと勝手に元気にやってるから
オマエはオマエの人生に集中しろ
わたしの内臓にわたしの言葉が
ちゃんと届いていたら
それでいいから
何者でもないものがなんでもないことを
なんでもない言葉でなんでも書く
シャリシャリした氷菓子食べたいと思ったからそのまま書く
暑すぎて蝉も鳴かない
洗濯機の脱水もうとっくに終わったのに
動きたくなくてこの詩を書いている
あーあもう書き終わっちゃうな
まいったななにももう思いつかない
からそのまま書く
詩なんかチョロいよ
何回でも納得するまで書けばいいんだから　
へたっぴでも誰も死なないし
でも人生はそうはいかない
下手打ったら即死
リセットもやり直しもできない
誰でも一発勝負
初見でこれかよ
ムズッ