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長月猛夫@官能作家
2023年3月3日 15:18
「じゃあ、あなたがお相手してくださらない?」 美奈子はいった。 平日の昼下がり。営業マンの松浪は仕事の合間を利用して美奈子と対座している。あちらこちらでチェーン展開を行う喫茶店。スペースも広く、二人の姿は別段目立ったようすもうかがえない。「え……、そ、それは……」 狼狽する松浪は、今年で30歳ちょうど。半年前に3つ年下の妻と結婚し、仕事も順調だ。本来ならば、松浪にこのような場所で時間を