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学校が「学習する組織」へと向かうために 〜文科省「生徒指導提要」に明記された【令和の日本型学校教育】【学び続ける教員】とは~

3年間続けてきた、月1・土曜の朝ダイアログ「学校の今を対話し、未来を創る」。今年度は9/16に第1回を予定していますが、その前にスピンオフの場を企画しました。


文科省「生徒指導提要」に明記された【令和の日本型学校教育】【学び続ける教員】とは

予測できない未来に生きる子どもたちが学ぶ場である「学校」の今後のあり方として、「学習する組織」「学び続ける(学習する)教員」というキーワードが挙げられています。

この「学習する組織・個人(教員)」とは一体何か。何を大切にして、どこへ向かっていくのか。そのために、何から始めたらいいのか。

実際の学校の現場を踏まえながら、【令和の日本型学校教育】が目指そうとしている方向性とそのために一人ひとりができることを皆さんと一緒に探究していきたいと思います。

今回はゲストとして、公立学校の校長を退職して起業し、外部から教育現場を支える選択をした「学び続ける元教員」八木邦明さんを迎え、ご自身の体験や葛藤などをお話しいただき、みんなで対話をしながら進めて参ります。

また、スペシャルゲストとして『「学習する組織」入門」』の著者である小田理一郎さんをお迎えし、学習する組織の真髄について対談していきたいと思います。

教員、学校関係者、保護者、学生、教育に興味がある方などなど、どなたでも大歓迎です。未来を生きる子どもたちが「学ぶ場」としての学校や教員、保護者のあり方を、夏休み前に一度立ち止まり、今起きていることを共に振り返りながら、新しい未来へとつなげていきましょう!

12年ぶりの文科省「生徒指導提要」の改訂

今年、12年ぶりに文科省による「生徒指導提要」が改訂されました。
「生徒指導提要」とは、小学校から高校の段階までの生徒指導に関する学校・教職員向けの基本書で、生徒指導を教員個人の裁量ではなく組織的・体系的に取り組んでいくための「生徒指導ガイドライン」になります。

今回の見直しで、特に大きな動きとして意識されたものの1つが「令和の日本型学校教育」。多様な生徒一人ひとりに対応した「個別最適な学び」と子ども同士や多様な他者との「対話を通した協働的な学び」を充実させる学校教育のあり方が示されており、そのためには教員間の関係性の質の向上や教員や学校が「学び続ける組織(学習する組織)」になっていくことが求められると表記されてあります。

16年前から「学習する組織」の実践を通した学校の組織改革に取り組んできたものとして、文科省がこの重要性に光を当てたことに感慨深い気持ちがあります。
と同時に、本気でその実現を目指すなら、教員のみならず、文科省、教育委員会、保護者など、学校に関わる全ての人たちが、当事者意識を持って自らの意識と行動を根底からシフトしていくという壮大なチャレンジが必要になるよ!と声を大にして言いたい気持ちが湧いてきます。

学習する組織は、一人ひとりが、学び続ける個人になっていくことから

「学習する組織」は、そこに関わる一人ひとりが「学び続ける(学習する)個人」になっていくことがスタートライン。

では〈学習する〉とは何か。

それは、問題は他人(外側)にあるのではなく、自分の内側の何が妨げているのかと探究する姿勢であり、あり方。押しつけでも受け身でもなく、過去や未来のどちらかにも縛られない。他責か自責かだけを志向しない、中立的なあり方。
生存本能としての反応である「私は間違っていない。私は悪くない。」という自己証明を保留し、自分や他者の無自覚な言動が何を引き起こしているのか、「そこから何を学べるのか」というところへ意識を向けられるかどうかが大きな鍵となります。

それについて「生徒指導提要」では、以下のように表現しています。

避けなければならないのは、問題の本質を理解しようとする姿勢を失い、問題の原因を児童生徒本人や家庭のみにあると決めつけて、教職員と児童生徒は相互に影響し合うという認識を欠いてしまうことです。そうなると、信頼関係を基盤に児童生徒や保護者に働きかけることが難しくなってしまいます。
そうならないように、児童生徒の行動をみるときの自分自身の視座(視点や認識の枠組み)に気付くことが、教職員一人一人に求められます。あらゆる段階の研修において、「学び続ける教員」として、自己を理解し、自らの実践や体験を批判的に問い直す姿勢を持ち続けるようにすることが大切です。

文部科学省「生徒指導提要」より

これは「学習する組織」を目指す上で、とても重要な「個人のあり方」が表現されていますが、これは教員だけに求めることではなく、保護者もまた「学び続ける保護者」になっていく必要があります。
主語を保護者にすると、以下のように置き換えて捉えることができます。

(保護者が)問題の本質を理解しようとする姿勢を失い、問題の原因を「教師や学校」のみにあると決めつけて、保護者と学校は相互に影響し合うという認識を欠いてしまうことです。

教員や保護者が「学び続ける個人」となり、学校が「学び続ける組織」に変容していくためには何が必要か。何から始めていけばよいのか。
この場に集った一人ひとりが、それぞれの持ち場と役割において、目指す未来へ向けた一歩をどう踏み出していけばよいかを、一緒に探究していきましょう。

イベント概要:参加者募集!

【日時】7月15日(土)8:00~10:00
その後、10:00~10:30まで、延長チェックアウトタイム
こちらも動画で後日シェアしますので、ご予定がある方からご退室ください。
【形式】オンライン@zoom
申し込みをされた方へzoomのURLをお送りします。
対話をしながら進めていくため、なるべくビデオをオンにしてご参加いただけますようお願いします。
【参加費】
一般:1,200円
教職員:1,000円(先生応援割引!育休中の方も含む)
【動画配信】当日リアルタイムでの参加が難しい方へは、後日、動画配信でフォローいたします。(視聴期限あり)
【振込先】
楽天銀行 第三営業支店(支店番号 253)
(普)7257159
合同会社 ファミリーコンパス
★手動入力の場合は「ド)ファミリーコンパス」
申し込みフォーム記入&入金された時点でお席の確保とさせていただきます。
【キャンセル】開催日の3日前までにご連絡ください。以降のキャンセルの場合、返金には応じかねますので、ご了承ください。

【お申し込み】
以下の申し込みフォームからお申し込みください。申し込みフォーム記入&入金された時点でお席の確保とさせていただきます。

主催・登壇者

【ファシリテーター】渋谷聡子
【スペシャルゲスト】チェンジ・エージェント代表取締役 小田理一郎さん
【ゲスト】学び続ける元校長先生・教育で未来を拓くエバンジェリスト 八木邦明さん
【コアチーム】
大阪府公立小学校教諭:服部行男
神奈川県公立学校教諭:柿原大吾
東京都公立学校教諭:川村万裕
システム思考教育ファシリテーター:風間紗喜

みなさんのご参加をお待ちしております。

チラシをこちからダウンロードできます。




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