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『ラダーと事例から学ぶ家族志向のケア』会員向け発刊記念オンラインイベント開催

7月11日に会員向けの書籍『ラダーと事例から学ぶ家族志向のケア』発刊記念オンラインイベントを開催しました。

前半は、編者による座談会を行い、書籍の工夫や苦労話に加え、日本で家族支援を学ぶリソースが少ない中でどのように家族志向のケアや家族療法を実践・教育するかについても深掘りしました。

田中道徳先生(岡山家庭医療センター)
家族志向のケアの目標を5段階のレベルに分け、必要な知識・技術・態度を書籍では明確にしました。これにより、医療現場での具体的な行動や教育の指針となることを目指しています。

宮本侑達先生(ひまわりクリニック)
家族志向のケアを学ぶためには事例からが最適と考え、書籍の半分は事例集としました。家族アセスメントの3つの側面(発達・機能・構造)やセリフ付きの家族カウンセリングのシナリオで含む多様なライフサイクルの事例を意識しました。

山田宇以(聖路加国際病院)
海外で一般的な家族療法のスタンダードを日本に紹介することを意識して執筆しました。特に「病気と家族」に関する内容を充実させ、ABC-Xモデル、二重ABC-Xモデル、Family systems healthモデルなど様々なモデルを紹介しています。

若林英樹(三重大学総合診療部)
家族志向のケアには、行動科学やメンタルヘルスの基盤が重要ですが、日本の医学教育ではその教育が不足しています。著書では、基盤となる行動科学やメンタルヘルスについてもまとめています。

松下明(岡山家庭医療センター)
家族療法の専門家が少ない日本で、非専門家が困難事例にどのようにアプローチするかを明確にしました。特にチームを組んで対応する方法を提案し、様々な職種が読んでも学べるよう工夫しています。

後半では、書籍の事例を使って参加者でロールプレイを行いました。不登校の中学生女児とその両親の事例で、医師、本人、両親の四者の家族カンファレンスをアドリブで実演いたしました。

各役割を演じることで、それぞれの家族の立場の理解を深め、アセスメントの練習にもなります。また、医療者の言葉によって内面がどのように変化するかを体験できます。

書籍では、実際にどのように家族カンファレンスを行うかをセリフ付きで学習することができます。すぐに実践に役立つ工夫を凝らしており、医療者、教育者、そして家族支援に関心がある方にぜひ手に取っていただけると嬉しいです!

開催にあたり、中外医学者様にご協力いただき、サイン本をご提供いただきました。本当にありがとうございました!

参加者の皆様には抽選でサイン本をプレゼント


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執筆:宮本侑達(ひまわりクリニック)
編集:田中道徳(岡山家庭医療センター)


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