クイーンS 振り返り


最終印

TB・展開

TBは難しいところだが、フラットに近かった先週よりは若干内有利か。
先週ほど外差しが決まらず、好位抜け出しと内差しが主な決着。前にいればいくらか外でもいいのだが、3,4角で大きく外を回りながら差す競馬は不発傾向だった。よって、大きく外を回せない≓若干内有利と解釈した。
朝は重馬場まで悪化したが、乾く過程で稍重へ。洋芝だと稍重でもかなり時計の掛かる馬場になることがあるのだが、今回の場合は雨の影響はそこまで大きくなく、時計水準も洋芝競馬と見れば平均程度。
3F 35.7-35.3、4F 48.1-47.1(5F60.3)とややスローペース。4Fのロンスパ戦に。
結果としては51kgの3歳ワンツー。これをどう捉えるかが焦点。

コガネノソラ

中団外からマクリ気味に進出。直線入口では5番手に位置し、前を捉えて抜け出した。
悪くはない内容で、牝馬戦線なら古馬相手でも既に通用することは示した。
ただし、51kg(7月基準の場合、3歳牝馬は標準53kg、古馬牝馬は56kg)という設定のため、このレースの古馬牝馬は基本重量が55kgと黙ってても1kgアドバンテージがある。つまり基本的に3歳が有利になるレースであることは前提として考えるべき。
つまり、勝ち切ったのは事実も、10着まで0.5差で収まっており、このメンバーで力が抜けていたわけではない。
また、この馬は3歳春時点ではスイートピーSこそ勝っているが、相手関係も弱かったし、予想メモ記事の通り世代の一線級相手では通用していない。
よって、今回の結果は、「そのレベルの3歳馬でも通用した」ということと、「現古馬牝馬勢がそれだけ低調である」という2点を示す1つの根拠となり得るものだったと言えるだろう。
ステレンボッシュやチェルヴィニアがエリ女に出てきたらあっさり勝つ可能性も?

ボンドガール

スタートはよかったが、手綱を抑えて控えさせ、後方から折り合いを図る競馬。
今回はすんなり折り合いが付き、序盤の手綱を抑えるところ以外は引っ掛かる素振りはほとんど見せなかった。
3,4角はそこまで外を回さずコガネノソラの後ろを追随。進路を探しながら、という感じだったが、直線で追い出されるとすぐに加速して伸び、馬群を割って狭いところを抜けてきた。コガネノソラを差す寸前まで迫ったが、僅かに届かず。これは位置取りの差であり、もう少し3,4角がスムーズならば差せていたと思われる、負けて強しの内容。
とはいえ、これもメンバー間で力が抜けていたわけではなく、51kgの軽斤量も考える必要がある。サウジRCやNZTのとおり世代トップレベルに名乗りを上げるまでは言えない内容だし、3角までは道中ロス無く内を通していることも勘案しなければならない。
収穫なのは、「序盤出していかなければ掛からない」ことがわかったところ。つまり、セリフォスと同タイプ。差す競馬なら融通利きそうなのは今後のレース選択としては希望が持てる。

アルジーヌ

上がり馬ながら結果が出たのは好感。
ただし、好位のインベタで脚を溜めて抜け出したことに恵まれたのは事実。しかし、3勝クラスでは外マクリで勝ち上がっただけに、こういう器用な競馬ができたのはいいことである。さらに先行も差しも出来る強みもあるので、今後も展開と競馬が噛み合えば好走に期待はできる。

ドゥアイズ

今日のTBでは、大外枠で終始外を回らされてかつ後方から差す競馬では厳しかった。0.1差なので内容としてはこの馬が1番いいのだが、力として突出しているほどではなかったので、1つの不利が結果に繋がってしまったと言える。巻き返しの余地は十分。

コンクシェル・スタニングローズ

スローペースを前で運んだ展開に恵まれたが、粘りきれず。
高評価は不要でいいだろう。
スタニングローズは57kgで同情の余地はあるが、これでもコンクシェルを捉えられず伸びきれないのを見ると、週中の予想で高評価を与えるのはもう厳しいのかなと思う。

ウンブライル

ボンドガールとモリアーナに包まれて動きにくい競馬になったうえに外を回る競馬で不発。この馬の好走パターンは外差しなので、最大出力を出すにはやはり包まれない競馬がベストなのだろう。
だとしても、今回のTBと枠だと自分が1番外に持ち出す競馬を実行できる難易度も高いし、それができてもTB不向きで届かない競馬になっていた可能性は高い。厳しい戦いだったか。


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