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お裁縫初心者の着物リメイク

エディンバラに来てからミシンを買いました。
最初はティッシュボックスカバーを作り、ヘアバンドやパジャマズボン、ワンピースなど、じわじわレベルアップして(ると思い)ます。

私がお裁縫をしたい、と思ったのはいろいろ作ってみたいものがあったからなのですが、一番は着物です。
和裁教室に通ったこともあったんですが、全部手縫いで腱鞘炎になってしまい…痛み止めの注射を打ってもらわないとコップも持てないくらいになってしまって諦めていました。

でも教本見てると結構まっすぐ縫ってるんですよね。
これミシンでいけないのかな、とふんわり思ってました。

引っ越したのもあって教室もやめてしまい、しばらく遠ざかっていたのですが、ある日、浅草の本屋さんで「ミシンで着物」というドンピシャな本を見つけます。運命感じました。
だがしかしあと2か月で渡英というタイミング。今じゃないだろう、と思いつつも本はお買い上げしました。
浅草という土地柄なのか、着物リメイクの本もあり、荷物を増やしてる場合じゃないけどこちらもお迎えしてしまいます。

先日母から大量のカイロなどの救援物資が届いたのですが、その中に本たちを入れてもらいました。
久しぶりに再会した本は何回も見てるけど、見てるだけでわくわくが止まらないのです。
これはやるしかないやつ、という気がしてきます。

まだなかなかに初心者なので着物を縫う勇気は出ず(物価のせいなのか、スコットランドは布も高い気がしてしまう…)、先に着物リメイクをすることにしました。

祖母は着物が好きな人で、最近はもうほとんど着ていないけれど古い着物が押し入れにたくさん保管されていました。(防虫剤の臭いがすごい)
私が遊びに行ったときにいくつか譲ってくれました。


解体する前の中振袖。


元々は祖母の妹(私の大叔母)の成人式のための中振袖だったそうです。
それを母が着たこともあるとか。
作られたのは50年くらい前らしい。
裏地は汗染みがすごかったのでほぼ使えなさそうでした。
表も茶色いシミがぽつぽつ…着物として着ると目立ちそうです。
でも錦糸が使われていたり、絞りの箇所もあって豪華だしかわいい。
着物として着るのは(袖が長いのもありますが)ちょっと私には若いかな…という気も。



派手なスカートが出来上がりました。
海外だし、まぁいっか。


ポケット付きギャザースカートになりました!
解いてみると振袖は小紋と違って柄が入っていない幅がかなりあって(スカートの裏側はビロビロ笑)、本のお手本程のギャザーになりませんでした。
長さはちゃんと測って合わせたはずなのに縮緬が伸びたり、滑ったりしたみたいで見えないところで結構ごまかしてます。まぁいいや~
シミは隠せていないのですが、意外とスカートにしちゃうと気にならない!
柄も派手だけど、なんかいい感じに思えてきました。

あんまりきれいに縫える自信もなく、とりあえず最後までやってみよう、いずれにしてもただ押し入れで眠ってただけだし…と思っていたのが思いの外満足してます。

できあがったのを写真で母と祖母に送ったらすごく喜んでくれました。
私は大叔母の記憶はあんまりないので、代わりに祖母と母の思い出を、3世代で受け継いできたんだな(私は解体して切り刻んじゃったけど)、となんだかじーんとしました。


スコットランドみたいな遠いところに持って来ることになったのも何かの縁だし、派手なスカートでたくさんお出かけしたいと思います。
まずはいつもの日本語meet upに着て行こうかな。
日本が好きな皆さんが集まってらっしゃるから興味持ってくれるかな。



最初のティッシュボックスカバーもその後のワンピースも、毎回何か出来上がる度に自信が湧いてきます。
家族や友達とも離れ、日本の会社には時差で迷惑をかけつつ、在宅ワークで引きこもっているとどうしてもふさぎ込むことがあります。あとお天気もいまいちだし…
まだまだ下手っぴですが、自分が楽しめる趣味を海外生活で見つけられて良かったです。

次は何を作ろうか、今からわくわくです。

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