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ポピュラーな音楽は知っておくとライフハックになるのかもしれない

音楽学大学院生の週一アウトプット*19

私は、普段から色々なジャンルの音楽を聴くのだが、アメリカのポップスやビルボードに乗るようないわゆる流行の音楽についていっていない。というよりも、もはや置き去りにされている。置いていかれた歴史的遺物と化した音楽に目を向けがちなまでである。

時に、「音楽は世界の共通言語である」みたいなセリフが叫ばれることがある。これは、色々と意味はありそうだが、おそらく、「他のシステムのもとシニフィエとシニフィアンが内蔵された外国語を理解するよりも、音楽でコミュニケーションを取るのは比較的に容易であり、異文化の人間に感動をもたらしやすい」というような意味が込められているのだろう。

かつてとある人類学者、民族音楽学者がこれに対して、音楽も言語と同じで他文化のそれに対する理解にはそれなりの難しさがあり、決して音楽は世界の共通言語であるとはいえない、と言った。

そりゃそうだ。「他文化を気安く理解できるだろう」という驕りはかなり恐ろしい結果を招くだろう。

だが、そのことを踏まえても、最近私はSNSで人気の音楽やら流行の曲は、海外に行くときなど他文化の人々と触れ合うときに知っておくと良い、ということを思ったりしている。というのも、SNS環境の発達の結果だろうが、イントロドンは多くの国の人たちが楽しめるゲームとなっているので、よく開催される上に、曲によっては、これは「知っているだろう」という勝手な期待とその音楽を聴いた時のハイな感覚を共有したいという謎の視線が飛び交う。

そう、もうお気づきかもしれないが、音楽の性質などの話ではなく、ネット環境の肥大化が生んだポピュラー音楽のハイパースペース的なものが出来上がっているのだ。これを知っているかということは、なんとなく「英語が喋れるか」みたいな立ち位置になっているような気がする。

私はビヨンセの曲を知らなかったがためにかなりびっくりされたのだが、そもそも音楽を勉強しているからといって有名人を知っているわけではない。だが、言語の通じない相手と何かを共有したいのならば有名人の話、とりわけ歌は強力なのかもしれない。もはやこれはライフハックの一つになりうるな、と思ったのでここに書いておくことにした。

モヤモヤしていたのでこのことをここにアウトプットしたのだが、あんまりはっきり示せなかった気がする。次回こそは、より明朗に。

FALL

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