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チョコデートサンデー 【シャニマス我儘なnote連作】

 【シャニマス我儘なnote連作】に参加せていただきました。企画主旨は発案者様のnoteをご確認ください。
 外部参加です。よろしくお願いいたします。


 チョコデートサンデーの記事です。  

チョコに絡めたデートソング

 チョコアイドル園田智代子らしい、チョコに絡めた「恋の駆け引き」の歌です。
 チョコ×恋愛モチーフの歌と聞いて、バレンタイン・告白というテーマを思い浮かべませんでしたか。製菓広告において、チョコは恋愛成就の願掛けに広く使われてきました。
 シャニマスはそこに一線引いて、既カップルの駆け引きにチョコを絡めました。

 歌の世界に倦怠感があって、それを意図的に砂糖漬けにしたキャラソンになっています。チョコが甘く溶ける曲調でありながらも、カカオの苦みが忍ばせてある歌でもあります。
 甘いシチュに酔いつつ、俯瞰した冷めた視線も併せている智代子らしさ溢れたキャラソンです。


児玉雨子の歌詞

旧芸名 児玉さきほ

 智代子キャラソンの作詞担当をした、児玉雨子さんに軽く触れておきます。
 「いもうと倶楽部」のジュニアアイドルだった経歴をお持ちだそうです。ブサイクですら商品化される倒錯したグラビア業界の経験からか、女臭い疲れが漂う歌詞を書かれます。注視すると薄っすら被害者染みた感情が覗けて、そこが好きです。
 ハロプロ作詞デビュー曲「乙女の逆襲」の厭世的フレーズは今でも口ずさめます。

「テレビもなんにも夢さえ見てない」
 そうゆう世間もあたしを見てない
「小説もなんにも空気も読んでない」
そうゆうあいつは未来を読んでる

ハロプロ作詞デビュー曲でこのフレーズを頻出させておりました

 斜め下から世間を見上げる穿ったセンスでありながら、明後日の方向にワードを飛ばさない方向感覚を持っています。
 園田智代子キャラソンにキャスティングした運営に感謝です。


選手宣誓

どぅいどぅい どぅ~
トクベツ ゴージャスな 日常 味わいたいけれど
ファ・ド ソレ ドーなの? (たまにだから いいんじゃない?)

それなりに 空気や 諸事情 気づかえるけれど
ちょっと ワガママ 言うよ!
(たまには ねぇ! いいでしょ?)

 「どぅいどぅいどぅ~」のキャッチーな挨拶で出だしを掴んできました。
 駆け引きスタートですが、付き合う前の甘酸っぱい青春ではありません。結ばれたハッパーエンド後の、気が利かないカレシとのビターな日常から始まります。

 「トクベツ ゴージャスな日常 味わいたい」と、このヤキモキした想いを「ワガママ」と形容する気遣い方が智代子らしいです。
 「ちょっと ワガママ 言うよ!(たまには ねぇ! いいでしょ?)」こんな謙虚な宣誓は中々聞けません。全然いいと思います。
 登場したフレーズ「トクベツ ゴージャスな 日常」が、サビ前でパンチ効かせてくるので覚えておいてください。

 ちなみに、セットリスト順の一番にチョコデートサンデーが来ると予想しています。
 「我儘」を冠するライブで、「ワガママ言うよ!」と宣誓してくるからです。
 もしくはトリでしょうか。とにかく、智代子が美味しいところを搔っ攫っていくのに期待しています。


我を忘れない智代子

ホットかれたら ハート 冷めちゃうんだから 
ぎゅーっと 手を繋いでくれなきゃ (るらら~)

小さな幸せだって どこかへ飛んで行っちゃうよ
あなたのいつものカフェ 連れてって

 熱愛が冷めていく様子ととも、三行半を企む内心を「小さな幸せだって飛んで行っちゃう」と、自分をいじましく小吉に例えています。
 始まりは「トクベツ ゴージャスな 日常 味わいたい」と甘えていたのに、サビ前で「あなたのいつものカフェ連れてって」と、妥協しています。
 熱愛していたカレシに幻滅し、デートでテコ入れを狙う様子がリアルです。カカオの持つ苦みを、こういった対人関係のエグみで表しています。
 「トクベツゴージャスな日常」→「あなたのいつものカフェ」に軟着陸させる運びかたに、智代子の知性を感じます。

 サビ前の時点でお気づきだと思いますが、どぅいどぅい言いつつも、思考は冷静に進んでいるのです。
 チョコで甘くコーティングされた歌詞に、幾度も弾かれるソロバンが透けて見えます。


添加物ゼロの本音

日曜のデート
視線すら忙しい
私のこと もうちょこっと見てよ~!

今日のデザート
ささやかなご褒美
あなたともっとこのとき 過ごしていたい

 今日のデザートに続く「あなたともっとこのときを過ごしていたい」のフレーズについて語ります。
 チョコデートサンデーはチョコに絡めた歌なので、いくらでも甘く修飾できるんです。
 日曜のデートに続く「私のこともう”チョコ”っと見てよ~!」のように、今日のデザートに続くフレーズも、チョコで気持ちをコーティングできるんです。

例「あなたと”もうチョコっと” このときを過ごしていたい」

 あえて気持ちを飾らないことで、本音を表現しているんだと思います。
 甘いチョコ漬けされた歌詞に、苦いカカオが忍ばせてある本キャラソンですが、このフレーズは「甘い」・「苦い」どちらでしょうか。
 これはプロデューサーの受けとめ方、つまり演者の白石晴香さんの歌い方で味付けが変わると思っています。
 サビに素の気持ちをぶつけてくるということは、カカオ100%ならぬ園田智代子100%の本音です。
 チョコデートサンデーをライブで聞ける機会があれば、石田晴香さんがサビでどう動くか警戒しましょう。味わうつもりでです。


託されたチョコレートサンデー

Chu Chu I will (Hey!) be with (Hey!) you
アイスる 甘苦いサンデー
Chu Chu I will (Hey!) be with (Hey!) you
恋して 溶けてゆくサンデー
あーん

 女の理性がズルい男に溶かされていくグロテスクさを、チョコレートサンデーに隠した名曲でした。このスれた感性は、児玉雨子節が効いててよかったです。
 智代子の魅力をチョコに託されており、甘いだけではない魅力も余すとこなく積載された、パフェみたいなキャラソンだと思います。
 記事では一番だけ取り上げましたが、ライブではフルサイズで聞けると思います。全体を通しても、チョコの絡まない素の歌唱部分は要チェックです。

 また、LandingPointでソロ曲が触れられており、ファンに話しかけるようなパフォーマンスをライブに持ってくると思います。
 楽しみです。

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