見出し画像

はじめに...私たちのこと

*ファラダ...私(書いてる人)

ファラダと申します。

ファラダは、グリム童話『がちょう番の娘』に登場するしゃべることの出来る娘の馬の名前、娘に成りすました侍女に殺されてしまうが、首だけになってもまだ、娘を見守り、全てを知り、話す。

理念は死なない。とても大切に思う想いだ。

私の魂が肉体から去っても、理念は決して死なないと信じている。

私にとってファラダはその象徴だ。

私の理念の多くを占めているのは、学び続けた人智学(アントロポゾフィー)だ。

高校生の時、ルドルフ・シュタイナーの本に出逢い、子どもが産まれたら何がなんでもシュタイナー教育で育てる!そう願ってきた。

息子は9ヶ月でシュタイナー園の親子クラスに入り、その後シュタイナー園に通い、その先もシュタイナー学校以外は全く考えていなかった。

シュタイナー学校以外に通うなんて、この子の人生終わったも同じ!くらいに思っていたかも知れない。(今思えば、なんて愚かしい。申し訳ありません。)

だが、神さまは私たちに公立小学校へ通うよう示した。いや、私たちが本当はそれを望んでいた...のかもしれない。

入学時期が近づくにつれ、シュタイナー学校に通って本当に良いのかという考えが毎日毎日繰り返された。

シュタイナー学校に通う子だけがシュタイナー教育を受けるのが本当に良いのか。

この子だけがシュタイナー教育を受けて、お友達のあの子やあの子は、シュタイナーの叡智に触れる事が出来ないまま大人になるのだろうか。

本当に望むことは、シュタイナーを通して観たアントロポゾフィー(人智学)の叡智がどんな子どもにも平等に降り注がれることだ。

公立小学校がシュタイナー教育を取り入れる、それは違うだろうと思う。

しかし、公立小学校でも、本当に人間の本質を観て育めるよう教育に向かえば自ずとシュタイナー教育のような関わり方になるのではないだろうか。(実際、公立小学校に通ってみると、そのような熱い想いで、その子の表面に見えない部分や、『今』ではなくその子の『未来』を見据えて子どもたちの前に立って下さる先生はとても多く驚いた。)

そもそも、私は今の世界に子どもを産むことにとても否定的だった。問題を多く抱えすぎた現代には、子どもを産むことさえ罪のような気がしていた。

でも、大丈夫!と思えたのはシュタイナー教育があったからだ。

それは、自分の子どもにシュタイナー教育を受けさせれば良いということではなく、何千人、何万人の中に一人でもシュタイナー教育に触れた大人が居れば、世界が変わるだろうと思ったからだ。

そんな私の迷いや想いを神さまに隠し通せる訳がなかった。

奇しくも私たち家族は東京の端っこ、山の麓に移り住み、公立小学校に通いながら、私が家庭でシュタイナー教育を行う。という形で導かれた。

シュタイナー教育の本当に本当に大切な部分は『家庭の中』にあると思っている。

それを大切にしながら、公教育との調和を目指していきたい。

私に何が出来るのかまだまだ模索中だが、関わるすべての子どもに、ほんの少しでもシュタイナーの叡智に触れられるよう努めたい。

私たちにとっては、たった一回の小学校生活だが、同じように通いたくても通えない。公教育の学びをもっと生きたものにしたい。と思っている方が沢山いらっしゃると思う。

また、私が悩んだのと同じように、公教育を尊重しつつ、シュタイナーアプローチで補えないかと悩む方も少なくないはずだ。

私自身、息子の公立小学校入学の際、もう終わりだー!と絶望的な気持ちでいた。

ネットや本で探せば、家庭でのシュタイナー教育のやり方を知ることが出来る。

私が知りたかったのは、実践者の声だ。

公立小学校とシュタイナー教育をどう融和させたのかだ。

日々、公教育での働きかけにどうシュタイナー的アプローチで関わり生活していたのか。

それはほとんど見つけることが出来なかった。

小学生の子どもの姿は、振り返れば小さな事だったり、目先だけを見れば対したことないように映るかもしれないが、シュタイナー教育が観ているのは、もっとずっと先だ。

私たちの毎日の記録やアプローチが、同じように思われる方の助けになるか、ならないかは分からない。

それに、これは他ならぬ『私』と『息子』の記録なので、公教育を受けながらシュタイナー教育を行うガイドではない。

これは、私が『息子』を観て、『私』の心で感じ、『私』の頭で考え、『私』の意志で『息子』に働きかけている日常だ。

それでも、希望を持って記したいと思う。

そして、シュタイナー教育を受けた大人ではなく、シュタイナーの叡智が染み込んだ大人が将来、真の『自分』を生き、世界を少しでも良く変えてくれる事を信じている。

*タニさん=主人

ニュージーランド、マオリ族に伝わる神話に登場する動物タニファから。ミカエル祭の頃何度も語る話で、我が家では特別な立ち位置にいる動物。

タニファは多くの人からはただの丸太に見える。でも、観る人が観れば、それは紛れもなくタニファだ。川に住み、大きな翼で海へ行き、天へ行き、地へ行く。過去を語り、時空を越えた世界へと連れていってくれる。

我が家のタニさん、好きなものは唐揚げ。

シュタイナー教育への理解があるが、シュタイナーコミュニティに属することには抵抗がある。私が自宅でシュタイナー教育を円滑に行えるよう、まさに縁の下の力持ちとなって支えてくれている。

*ポポス=息子

公立小学校に通う小学一年生。

食べること、物作り、動くこと、歌うこと、大好き。

穏やかで優しいが、芯は強い。

天からの授かり物...美しい歌声

*くるみ=ポメラニアン

13歳の女の子、1.7kg。我が家の女王さま。

タニさんが好き。タニさんと結婚したと思ってる。

食べることが好き。







お読みいただきありがとうございます。 サポートして頂けましたら、関わる子どもたちへシュタイナー教育に触れる機会が持てるよう、シュタイナー教育の勉強代や教材、画材購入等にさせて頂きます。