バリウム奮闘記(前)

なめていた。
バリウムとやらを。

こんなに苦しむことになるとは。

今現在バリウムが排出されなくて泣きそうになっている誰かのため

と、喉元を過ぎれば熱さを忘れるポンコツ頭の自分のために

書き記しておこうと思う。

あ、うんちの話なので気をつけてください。



一定の年齢以降、健康診断でバリウムを飲むのが当たり前だということは、みんな飲んでるしそんな危ないもんでもないんだろう。
という認識でいたのが間違いだった。
いや正確にはその、いつも快便の健康なお尻の人はいいと思うの。
我が尻のウィークポイント
【便秘がち】【痔持ち】
これを完全に忘れていたのがよくなかった。
便秘薬はいつも飲んでるし、痔はここ数年何の動きもなかったから、みんなとおなじ尻だって思い込んでしまっていた。
謝りたい。尻に。ごめん、わたしのミスだと。


健康診断の時、バリウムを飲んだあとゲップが抑えられなかったせいで追加でバリウムを飲まされた。
渡された下剤を飲んで、帰宅して数回、白いやつを排出したので安心していた。

その2日後。
便意で起床し、トイレに向かい、いきむこと数回。

あれ…硬いな…?

いやバリウムはもう出たはずだし何?
まさかまだバリ…いやそんなわけ…でもいや…

一旦引っ込めて仕事へ。

そわそわして仕事中もトイレでいきむ。
いろんな体制でいきむ。
のけぞったりすごい表情とかしてたから誰にも見せられない。
トイレの個室は自由空間である。
いきむたび我がアスホールは悲鳴をあげる。
もうやめて!あいつが出てきてしまう!
ここ数年、静まりかえっていたあいつが目を覚ました気配を感じた。
でももしバリウムがまだ腸にあるなら。
早くしないとより硬度を増す可能性がある。
何度もトイレに向かい踏ん張り続けた。


脳は指令を出す。
「便が出そうです、直ちに排出しなさい」
肛門は反発する。
「無理です。現在の状況ではキャパを超えています」

終わらない便意。
その状況は数日続いた。
腹筋と括約筋が筋肉痛になるほど戦い続け、完全に目覚めたあいつの痛みでもはやいきむことは困難を極めた。
出ないのに食べるのが怖くなり、食事を楽しむこともできない。

自力で排出することはもう無理だと悟ったわたしは、病院に行くことにした。
本当は恥ずかしいからなんとか自力で乗り越えたかったけど!!
無念…

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