宇宙戦艦ヤマト2199 第7章 感想(ネタバレあり)

2202のネタバレを含んでいるので注意。

23話

 ガミラス星に行くって決めたんだ。突入隊?ああ、森雪を結局助けに行くのね。という流れ。前の話では森雪を助けに行くか迷って終わった気がする。
 その後森雪は脱出して、ユリーシャがそれを察知したが、古代は突入隊を編成?森雪は既にいないのに何しに行くの?ガミラスに何の用があるの?と思った。何か見落としていただろうか・・・。

 雪を助けに行く流れは良いが、このあたりの古代とユリーシャの台詞にクサさを感じてしまった。何言ってんの?という気分になった。

 新しい音楽がここぞとばかりに登場。良い。
 第2バレラスを落とした理由は2202でバレラスタワー(対イスカンダルミサイル)を破壊するためと後付けされたが(その理由いるか?とも思ったが)、このあたり2199のデスラーは狂人として描かれているのが残念。続編を作る気ないなーと感じた。

 メルダに簡単に同士討ちさせちゃいかんでしょ・・・。まあ誇り高き軍人もクーデターくらい起こすけどさ。メルダは山本に銃を返す程の聖人だぞ。ストーリー上仕方ないとは思うけどもう少し慎重にやって欲しい。この話ではないが、同士討ちになるかどうか「お前たち次第だ」だけは軽すぎるでしょ。

 南部の撃った波動砲は2199の個人的ベスト。バレラスを救ったのは南部!南部さん、お嫁さんならヒルデはどうですか?まあ異星人の嫁なんて連れてきたらお父様は卒倒するだろうね。

24話

 人物の作画が安定しない。崩壊とは違うけども。

 スターシャが森雪とサーシャを見間違える。伊東と薮はユリーシャと見間違えていたが、実際どちらにも似ているという設定なのだろう。これは妄想だが、次回作ではサーシャ(真田澪)がユリーシャと森雪を見間違えるという展開もありそう。

 森雪の制服は左が前。メルダは右が前、2202の藤堂(銀河艦長)も右が前なのにどうしてだろう。。。

 森雪とユリーシャの対話。声優は一人二役。ここでコスモリバースを「イスカンダルまで取りに来なければならない理由」が分かる。エレメントという名前はちょっとダサいと思った。

 ここで波動砲について(?)スターシャと沖田で「私たちのような愚行を犯さないこと」「誓います」とのやりとり。これは2202でも引き継がれる設定なので確認しておきたいが、これは会話の流れからすると「波動砲を使って侵略し覇権を広げる」ことが愚行なのだろう。そして「身を守るため」の波動砲は許されているのではないか?少なくともスターシャとの約束はこのような内容になる、私にはそう見えた。
 私は2202の雑感に、「波動砲の禁忌は人を殺すことではなくて、その力そのもの、力が生み出す未来への畏れ」という内容を書いたが、こうして観返してみると、それほど重大な禁忌とも思えなくなった。
 2202の古代の悩みは何だったんだろう・・・。波動砲艦隊に嫌悪感を示すのは分かるが、身を守るための波動砲まで使うなという約束ではないだろう。まあここではこれ以上語るまい。

 古代守さん、進へのメッセージを乗組員全員に言ってしまうのか。2202の3章みたいだ。まあ簡潔で良い言葉だったからそれほど恥ずかしくはならなかった。
 守の「命は持ちそうにない」ってのは当時ご都合主義かと思ったが、沖田の容態を考えればそれほど不自然ではない。普通に話ができているが、突然心停止みたいなこともある。

 古代が最後に握手した相手はやはりメルダ。これは友情ですわ(n回目)
「古代に・・・知らせるのだ・・・」がまた聞けるとしたら、これはメルダの台詞だろう。

25話

 独白紙芝居だがそれほど気にならない。内容が簡潔で話している場面が分かりやすい(守のメッセージ、艦内ラジオ、航海日誌など)からだろう。

 降下兵は「永遠に」のオマージュ、アンドロイド戦は「さらば」のオマージュ。これは次回作を作る気ないなーと思った(n回目)

 森雪が死ぬ展開も「さらば」のオマージュが前提にあるだろう。さすがにやりすぎなのでは?

 デスラーは自暴自棄に見える。スターシャのためにと言うが目的がよくわからない。宇宙統一で平和をもたらすって感じに見えたけど、2202との整合性は取れないよね。そこは仕方ないか。

26話

 ヤマトといえばオカルト。
 個人的には死の世界から帰ってきた森雪にはオカルト要素を増やしてほしいのだが、これはイスカンダル人の役目だろう。
 つまり森雪の死は要らなかったと思う。物語が尻すぼみになることは防げたが、「さらば」を知っている人からするとオマージュが描きたかっただけじゃないのかと思ってしまう?おそらく旧作を知らない人ならこの展開も自然に楽しめただろう。

まとめ

 2202に続いて2199も一気に観た。
 全章まとめて大変素晴らしい作品だと思った。どうしても2202と比較してしまうが、2202がストーリーに振り切れて空回りしている一方で2199はストーリーとキャラクターのバランスがとれていたように思う。
 それから2199からは旧作リスペクトも感じる。字幕であったり、子供ができる描写など。

 悪い点も書かなきゃね。
 オマージュのやりすぎ。続編を作る人はさぞかし苦労するだろうと思った。実際苦労したのだろう、続編と整合性の取れない設定は多い。次の作品ではあれもできない、これもできないと。
 オマージュ関連で最終話あたりの展開に違和感を感じる。おそらく観る側の状況もあるだろう。旧作を観ていなければ違和感なしと予想する。

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