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猛禽類(ハリスホーク・ハヤブサ・フクロウ)を飼う前に読んでね

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猛禽類(ハリスホーク・ハヤブサ・フクロウ)を飼う前に知りたかったことを まとめました。メリット・デメリット、必要なことを飼育者が語ります。
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ハリスホークは飼いやすい?

鷹=孤高の動物、飼育が難しいという先入観とは反対に、人によく慣れて賢いと評判のハリスホークですが、本当に飼いやすいのでしょうか? 「ハリスホーク 凶暴」「ハリスホーク うるさい」等の検索ワードも見られるこの頃、実際に飼育している私が実情をお話しします。 (3分程度で読めます) 実は…自動車が買えるくらい餌代がかかりますハリスホークは1日1羽程度の冷凍うずらなどを食べます。 冷凍うずらの値段は、2020年4月の時点で200円程度ですが、 いろいろな要因から、価格は上昇を続ける

ハリスホークを逃さないで

ハリスホークは、ペットとして飼われることも増えてきた外国産のタカです。ところが、ロスト(逃げてしまう事)が度々報告されています。逃げ出した個体が人やペットに怪我をさせたり、生態系をおびやかす可能性もあります。猛禽類を脱走させないためにやるべきことを紹介します。(約2分で読めます) アンクレット、ジェス、リーシュなどは定期的に交換する係留に使っている道具が壊れて逃げてしまうことが防げます。革は経年で伸びたりちぎれてしまいます。スイベルやパーチのリングは金属疲労で突然折れること

ベタなれハリスホークの真相

これからする話は、あまり楽しいものではありませんが、 ハリスホークの飼育を検討している方なら知って損はないものです。 ハリスを買って後悔してほしくないので書きました。 3分かからずに読めるので、最後まで読んでいただけるとうれしいです。 残念なことに、ハリスホークによる人身事故が近年増えていると聞きます。 誤解のないように述べると、猛禽類は本来おくびょうな生き物で、自分より大きな動物を恐れ、攻撃より逃げ出すことを選びます。なかでもハリスホークは小心者です。 にもかかわらず、

飼えない猛禽類の種類

ハクトウワシやクマタカの飼育に興味のある方へ。一般家庭で飼育できる猛禽とできない猛禽の種類をまとめました。 一般家庭では飼えない猛禽類 ●ほとんどのワシ(鷲)、クマタカ(角鷹) 例:ハクトウワシ、イヌワシ、アフリカクマタカ これらの超大型猛禽類のほとんどは、一般家庭では飼育できません。人の生命に危害を加える危険があるからです。「特定動物」に指定されている種類の動物は、以前は県知事の許可を取得すれば飼育できましたが、2020年6月からは愛玩目的(ペットとして)で新たに飼育す

猛禽類にまつわる7つの誤解

近年ペットとしても飼育されることが増えた猛禽類ですが、正しくない情報も出回っています。実際に飼育している私が解説します。 その1 猛禽類は水を飲まない?いいえ。飼育されている猛禽類でも、警戒心の強い個体は人目がないときに水を飲みます。水を飲んでいないように見えても、水入れは必ず置いてください。脱水症状で命を落とすこともあります。 水を飲むオオタカ若鳥 その2 ワシは数十年ごとに爪、くちばし、羽を引きちぎる?ウソです。The story of an eagleというタイト

フクロウ(猛禽類)の扱い方5つのルール

ペットとして飼われることが増えているフクロウ(猛禽類)の安全な取り扱い方法を確認してみましょう。 1.フクロウ(猛禽)を乗せる場所はグローブをした手の上だけグローブ(革手袋)はあなたの手を猛禽類の鋭い爪から守るだけでなく、猛禽にとってつかまりやすくするために用います。素手に乗せてはいけない理由は、猛禽類は驚いた時など反射的に足をにぎりしめる習性があるからです。大型の猛禽類の握力はすさまじく、手に爪が貫通することもあります。 肩に乗せてはいけない理由は、首や耳などの急所を守

ハヤブサ(猛禽類)の調教でやってはいけないワースト9

以下は筆者がハヤブサを初めて調教した際にやってしまった9つの失敗です。 どれも知っていれば防げることなので、読者のみなさんの参考になれば幸いです。 もっと詳しく知りたい方は、拙著『ハヤブサ・ハリスホークを楽しむ本〜飼育・調教・鷹狩り』をお求めくだい。  https://moukinbon.booth.pm/items/1934844 やってはいけないその1行為:ハヤブサの目を見つめた 結果:ハヤブサが怯えて餌をなかなか食べない 対策:調教中の猛禽に接するときは目をそらす 目

もっと知りたいチョウゲンボウ

ペットとして飼育されることが増えている小型のハヤブサ、チョウゲンボウに関する疑問に飼育者が答えます。かわいい顔をしていますが噛まれると痛いです。 3種類のチョウゲンボウのうち、一番大きいのは? 一番大きいのはチョウゲンボウです。 英名はCommon Kestrel 体長約32~39cm、平均体重は150~180g程度です。 ヨーロッパ、アジア、アフリカ、北米に生息しています。 出身地に応じてロシアチョウゲンボウ等の名前で販売されることもあります。 寿命は16年程度です。