U16奈良県ユースサッカー2024選手権~準決勝観戦記~
準決勝はクラブチームvs高体連チームの興味深い対戦カードとなり2試合とも炎天下の中でしたが観戦したので簡単ですが観戦記を残しておきます。
◼️準決勝観戦記
一条高校 vs 奈良クラブユース
第1試合は正直言うと奈良クラブユースの圧勝かと思いきや…前日のリーグ戦(90分)に出場している可能性もあるのか、少し低調なゲームとなりました。
【各チームスタメンと布陣】
奈良クラブユースは定番の1-4-1-2-3の布陣でしたが、若干準々決勝からメンバー変更がありました。
一条高校は若干DFラインに変更ありましたが、MFラインとFWラインは変更なく準々決勝と同じ布陣となりました。
さて試合の方は前半立ち上がりから一条がミドルブロックからリトリートしながら奈良クラブの様子を伺う形となり、奈良クラブも無理して前から仕掛ける訳でもなくボール保持しながら狙いどころを探している感じがしました。
結局前半は一条がボール奪ってもエリア回復のロングボールに徹したため、奈良クラブのポゼッションが70%ぐらいボール支配した前半戦となるも決定機を作れずスコアレスでハーフタイムを迎えました。
ハーフタイムで4人交代させてきて後半勝負かけてきそうな気配を感じさせました。
すると奈良クラブはロングボールで一条を押し下げる様になり左WG17番を起点に一条PA内を仕掛ける様に加速スイッチを入れて、これに対して攻め込まれる一条は守備が後手後手と遅れ出し遂にPA内で倒してPKを与えてしまった…これを17番が決めて40分に奈良クラブが待望の先制点をあげました!
更に奈良クラブは攻撃の手を緩めず47分IH36番がドリブルで一条ゴール深くまで侵入すると、それに引き付けられた一条DF陣を嘲笑うかの様にゴール前へ折り返し、フリーで走り込んできた17番がキッチリ決める再現性ある攻撃で立て続けて追加点を奪いました!
リードを許した一条は反撃を試みてリトリートシフトから変更して奈良クラブに対してプレッシングを仕掛ける様になりましたが、逆に奈良クラブに背中を取られポケットでパス受けられるシーンが増えてしまい、奈良クラブがビルドアップしやすくなった様に見えました。
終わってみれば奈良クラブはスコア以上の差を見せつけ一条を圧倒しての2年連続決勝進出となりました。
一条の前半戦は守備がある程度プラン通り上手く行きましたが、攻撃面では最後まで機能せずクリーンシートされてしまいました。
数年ほど前までは1年生大会となれば一条がポテンシャルで圧倒して優勝していた記憶がありますが、ここ最近は他チームの後塵を拝する様になり古豪復活までにはもう少し時間がかかりそうな感じがしました。
Diablossa高田vs奈良育英高校
第2試合は前日のリーグ戦で90分フル出場している1年生9人と助っ人のU15の中学生4人という満身創痍のDiablossa高田FCと、県内屈指の選手層を誇る前大会準優勝の奈良育英高校なので、結果は試合前からある程度見えていた対戦カードとなりました。
それではスタメン布陣から確認していきます。
高田は1-4-4-2で助っ人中学生が入る左SHとGK以外は準々決勝と同じ布陣でした。
育英は準々決勝から6人メンバーと布陣を変えて豊富な選手層を見せて準決勝に臨みました。
前半戦は地力に勝る育英が7分にペナ外右サイド付近のセットプレーからゴール前クロスをヘディングで繋いであっさり先制して大量得点の様相を見せました。
しかし意外に疲労で力が抜けているのか高田はドリブルと適度にボールを離すプレーが育英を翻弄したのか、局地戦で競り勝つシーンが多く18分にゴール前密集から頭で繋いでボールを押し込み前半のうちに同点としました。
しかしそれでも慌てない育英は24分にFKを決めて再び勝ち越し前半を終了しました。
ハーフタイムに投稿したポストにもある通り、育英は高田からボール奪えればカウンターで縦に速いサイドアタックを仕掛ける戦術でこの試合は十分勝算があり後半から突き放しそうでした。
高田はスタミナが後半最後まで持つかどうかがポイントになり後半は厳しい展開が待ってそうでしたが前半は頑張った方だと感じました。
育英はハーフタイムで5人交代させフレッシュな選手を投入してきて、後半スタートメンバーはほぼ準々決勝の布陣で入って来て勝負をつけにきた感はありました。
やはりこれで一気に流れは変わり35分はカウンターで追加点、43分にはミドルシュートで着実に加点するとほぼ勝負を決めました。
更に終盤スタミナが切れて高田の守備対応が遅れる事で58分、59分とダメ押しゴールをあげた育英が最終的には試合前の予想した通り大勝する形となりました。
高田はラストプレーとも言えるシーンでカウンターからGKとの1対を交わしてゴールにボールを流し込み意地を見せる1点を取り返した時点で試合終了となりました。
この試合は事前に高田が戦術なしのどれだけ各選手ボール持てるかで臨むと聞いていたので、あんまり戦術プラン等そういう目線で見てなくてポストもメモも少なめでしたが、助っ人中学生で育英相手にボール取られない選手が20分~40分に出場していて目立っていました。
正しくThe Diablossa!っていうぐらいの選手でした。
◼️決勝戦展望
奈良クラブユース vs 奈良育英高校
取り急ぎ事前アンケート調査の結果では56対44で奈良クラブユースが有利と出ています。
まずは準々決勝、準決勝を観戦して名前は知らないですが背番号で決勝のスタメンを予想しました。
準々決勝と準決勝を観たゲームでは奈良クラブユースの方が、畝傍戦と一条戦で戦術を変えて来てたのもあり、奈良育英戦もしっかり対策を練って来るだろうと考えます。
奈良育英としては真っ向勝負すると勝ち目は薄いだろうと思うので、もう読まれていようがいまいが奈良育英は剥がされるリスクは覚悟の上、60分ゲームでクーリングブレイクもある利点を生かし序盤から飛ばしてハイプレスを仕掛ける事で、奈良クラブユースに循環させる時間を作らせず余裕を奪うプランに持って行くしかないかと思います。
一条みたいにミドルブロックで様子見をしてしまうと奈良クラブユースにボール保持されながらスイッチを入れる主導権を渡す事になるので奈良育英は受け身になるのは良くないと思います。
これは県リーグのトップチームの試合を観ていても後半に奈良クラブユースが主導権を握り出すと苦しんでいたところから同じ様な展開になるという見解からです。
キックオフ時間が14:30~なので一番暑い時間帯がどう影響するのかもあり本当に楽しみです。
最後に昨年決勝の観戦記も貼っておきますので是非思い出して明日の決勝に備えてください。
また良ければシェアよろしくお願いします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?