見出し画像

畝傍の先制ゴールに脆くも崩れた奈良育英の攻撃について~奈良県高校サッカー新人大会準決勝の配信を観て~

先週の日曜日に準決勝があって、もう今日2月4日の土曜日に決勝戦と3位決定戦を迎えるのですが、今週は何かと仕事が忙しくて準決勝を振り返る余裕がなかったため、金曜の夜から一夜漬けで駄々って言いたい事を書いちゃいます。

奈良育英の自慢の攻撃陣が沈黙した要因

準決勝第1試合は、選手権代表校となり第1シードで初戦となった準々決勝でも、堅守の生駒に対して圧巻の6得点を奪い大勝して勝ち上がり、もう王者の風格さえ出てきた奈良育英と、近年着実に実力をつけてBest4常連校になりつつある!県内屈指の進学校の畝傍との対戦でした!

ここまで畝傍は今大会3試合すべてクリーンシートで勝ち上がったものの、生駒ですら守備崩壊させた奈良育英の攻撃陣に対して凌ぐ事ができるのか注目していました。

ところが逆に畝傍が前半立ち上がり早々に掴んだFKのチャンスを、ゴール前へクロスボールを放り込むと、お互いヘディングの競り合いからのこぼれ球を畝傍が押し込んで、たった開始4分で奈良育英に対して畝傍が1点リードする!というゲームスタートとなりました。

奈良育英にとっては思わぬビハインドの展開も、この時点では試合が始まったばかりと言うこともあり、さほど慌てる様子もなく直ぐに追いつき追い越せるだろう…という雰囲気を醸し出していました。

しかし、やっぱり奈良育英の選手も高校生の様で…早く同点にしたい!と気持ちのどこかで焦りがあるのか、自陣で畝傍からボール奪うと中盤をすっ飛ばして簡単に前線へロングボールを蹴ってしまったり、ミドルサードに縦パス通しても直ぐにドリブルで駆け上がったりと、畝傍のミドルブロックをスライドさせる事なく縦に急ぐため、畝傍にリトリートされゴール前で守備ブロックを組まれてしまうと、中盤で加速した攻撃はペナルティエリア手前で失速してしまい、前半は畝傍に対してチャンスらしいチャンスを作れないまま無得点でハーフタイムを迎えます。

後半スタート時はハーフタイムのミーティングで監督より指示が出ていたのか、この試合で奈良育英が一番良かった時間帯となり、ミドルサードでのポジショニングが良くボールと人が動かせる様になりました。

奈良育英としては結果論ですが、この時間帯で同点にしたかったですよね…ようやく畝傍のペナルティエリア内に加速して侵入できるタイミングもあったんですが、こんな時に限って自重してしまったり…とチグハグな攻撃で自ら決定機を作るチャンスを手放しました。


結局、奈良育英は流れを引き戻す事なく前半と同じく中盤をすっ飛ばす様に戻ってしまい、後半飲水タイムで畝傍に守備を立て直されると、このまま試合終了の笛がなるまで奈良育英はゴールを奪えず準決勝で敢えなく敗退しました。


畝傍からするとこの日の奈良育英とは試合しても怖くなかったやろうな…と思うぐらい、畝傍の選手達にとって奈良育英からプレッシャーを感じなかったと思います。


こうきさんがTwitterにアップしてくれた試合終了直前の動画を引用させて頂きましたが、見てもらえば分かる通り奈良育英のゴール前に放り込む様な単調な攻撃は、終了間際という時間帯だからだけではなく、1試合通してこういうシーンが多く畝傍の守備陣にことごとく跳ね返され続けていました。

どうして生駒戦で6得点した奈良育英が、畝傍にはこんなあっさりとクリーンシートを許したのでしょうか?

これは生駒戦では奈良育英が先制ゴール、勝ち越しゴール、ダメ押しゴールと常に先手先手と生駒から取れた事で、生駒が前掛かりになるためDFラインを高く設定して、コンパクトに攻撃して来てくれた事により、ミドルサードで加速しても裏を取る事に成功さえすれば、ゴール前まで失速する事なく加速し続けられるからであって、畝傍戦の様に先制点を許してしまうとリトリートされてしまい、ミドルサードで加速してしまうと、ゴール前で失速して止まるいう現象が起こってしまったからだと思います。

生駒戦でゴール前へ加速できたシーン
畝傍戦でゴール前で失速したシーン


奈良県高校サッカーの掲示板に県内では『奈良育英一強』という投稿もありましたが、この様な状況に陥れば脆くも崩れてしまう攻撃を見せる様では、県内一強にはまだまだ時期尚早という印象です。

決勝戦を迎える畝傍は…

準決勝の試合を見る限り、畝傍は攻撃に関して蹴って走って外からの放り込みしかなく、少し再現性のある攻撃には乏しい様に思うので、奈良育英戦の様なセットプレーでの得点に勝負かけてくると思います。

対戦する一条もボールと人が動かすポジショナルプレーが今のところ発展途上の段階で、そこまで『止めて蹴る』の精度が高い訳ではないので、自らのミスでボールを失う事が多くなり、畝傍の守備ブロックを打ち破るのも、そう簡単ではないと思います。

だからこの決勝戦は先制点を取ったチームが優勝する!若しくはスコアレスのまま延長戦やPK戦も有り得ると予想しています。

アンケート結果では、畝傍が圧倒的に優位という下馬評ですが、畝傍はリスクを冒さない手堅いサッカーだというだけで、全くスタイルが違う一条相手にハマるかというと、奈良育英とは違いボールと人を動かせてポジショナルに攻撃してくるので、リトリートしておけば安心という訳ではなく、一条に守備ブロックをスライドさせられ、ハーフスペースを突かれると畝傍の堅守も崩れるかもしれません!

もう今日になってしまいましたが…
優勝するのは成長著しい新鋭の畝傍なのか!
それとも古豪復活の一条なのか!
どちらになっても奈良県サッカーファンとしては嬉しい限りです。

急いで書いたあまり、まとまりのない文章を最後まで読んでくれて方には、本当に感謝いたします。
ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?