戦略的モラトリアム【大学生活編⑤】
7月初旬 ジリジリと焼けつく太陽と共に陰気なココロ
見知らぬ天井
エヴァンゲリオンのタイトルのような無機質な白。
壁には雑多にプリントが貼り付けられ、天井はのし掛かるような白の空間に僕はいた。カウンセリングルームである。情けない話だが、不眠症になりつつあり、不安感が拭えない。空間を埋めるように敷き詰めた時間割が試験前になって自分を苦しめていた。高校の定期試験以来の緊張感、いや、あの頃とは比べ物にならない重圧。それはハンデキャップがある自分には得体も知れない化け物にな