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初投稿曲 『未来トリガー』 / 楽曲制作編

やぁやぁ!
はじめまして、ふぇく / @fakestartune ですっ!

『未来トリガー / ふぇく feat. 初音ミク』

2022/10/7 (金) - 2022/10/10 (月) の期間で開催されていた ボカコレ 2022 秋 に、記念すべき一曲目『未来トリガー / ふぇく feat. 初音ミク』を初投稿しましたっ!


本記事では、この未来トリガーの楽曲制作に関するお話しをしようと思いますっ!

どんな環境で制作してるの?

まずは、私の制作環境をご紹介したいと思います。

絶賛、スピーカーの配置に迷ってるマンですが、このデスクで作曲をしています。DTM 専用デスクのように見えますが、実は、普段の仕事でも利用しているデスクです。ざっくりですが、利用しているモノを記載していきますね。

デスクは、安価な割りにはめちゃくちゃ大きくて広くて、DTM 向きなのではないかと思いますね。一応、キーボードが収納出来るようなスペースもありますし。ただ、まぁ、大きいのでそれなりのスペースは必要になりますね。

PC はクラムシェルモードで利用していて、会社 PC と個人 PC をケーブルだけ差し替えるだけで、全ての機器が共有されて利用出来るよう、ケーブルマネジメントしてあります。出来るだけケーブルが目に入らないように配慮しています。

USB 電源供給機能付きの切り替えスイッチを二段構えで利用

USB の電源供給機能付きの切り替えスイッチを用意して、ボタンひとつでスピーカーや MIDI キーボード、外付け SSD の電源を入れられるようにしています。基本、PC にケーブルを挿すだけであとは何もしなくても全ての周辺機器を使えるようにする、というコンセプトで組んでます。

PC のメモリは 8GB しか積んでいないので、未来トリガーを作曲しているときも、マシンパワー不足に悩まされていました・・・メモリは積めるだけ積んでおくべきですね。ただ、現時点では、Intel Mac を利用するくらいなら、このくらいのスペックでも M1 Mac の方が断然処理速度は速いと思います。実際、Intel Mac のモリモリスペックと動作比較しましたが、M1 Mac の方が圧倒的に速くて快適でした。

モニターは、ウルトラワイドで横長ではありますが 4K ではないため、解像度が低く、作業スペースを表示するにはもうちょっと、解像度が高いモニターが欲しくなりますね。

ヘッドホンやスピーカーなどの音響機器に関しては、正直、過去に比較するようなものを持っていなかったので、クオリティがどうなのかはよく分かってません。ヘッドホンだけ、一番よく使うだろうなぁっていうのが分かっていたので、それなりの価格のやつを最初から購入しました。スピーカーやオーディオインタフェースは、最初は安価でも良いかな?と割り切って、低価格帯のものをチョイスしてますが、今のところは、特に、不自由もしてませんね。イヤホンは、敢えて、低価格帯のモノをチョイスして、環境の差異で聴き比べしたりしています。

マイクは、歌うためのものではなく、仕事で会議をするときに利用しているものです。写真で見ると、どこにマイクが置いてあるんだい?って感じだと思いますが、このマイク、結構な大きさがあるのと、会議するたびにマイクを引き出して・・・とかやりたくないので、モニターとデスクの天板の間に忍ばせて集音されるようにしています。

MIDI キーボードはあると便利かも?と思って購入したのですが、ぶっちゃけ、そんなに利用していないですね・・・キーボードのメロディの動きに慣れていないので、ぎこちないメロディラインが出来てしまうというか、鼻歌で自由にメロディラインを考えるときと比較すると、あんまり、自分には合ってないような気がしてますね・・・音の確認には便利ですけど。

ATOM SQ / 弾きやすい角度にするため、裏に キックフリップ を付けている

あと、ATOM SQ はチート MIDI キーボードで、キー配列をスケールオンリーにしたり出来て便利そうっ!って思って購入したのですが、まだ、あんまり、使いこなせてません。


制作環境ってそのひとのこだわりだったりセンスが光るところでもあるので、気になりますよねっ!・・・ということで、ぜひ、みなさんの制作環境も紹介して欲しいなぁって思ってます。

どんな音源やプラグインを利用したの?

あんまり詳しくは無いのですが、自分で色々と調べたり、ボカロ P の先輩たちにオススメしてもらったりしながら、買い揃えています。ココでは、未来トリガーで利用した音源や挿したプラグインなどを簡単にまとめてみますね。

大前提として、DAW は、Studio One 5 Professional を利用しています。

  • ボーカル > 初音ミク V4X / VOCALOID 5 / Nectar 3 / Saturation Knob / Vocal Doubler / OTT / ProEQ / Room Reverb

  • ギター > UJAM IRON 2 / AmpliTube / Vitamin / Saturation Knob / Binaural Pan / Compressor / ProEQ / Doubler2 Mono

  • ベース > MODO BASS 2 / Renaissance Bass / AmpliTube / Compressor / ProEQ

  • ドラム > Addictive Drums 2 / Compressor / ProEQ

  • ストリングス > Presence / Binaural Pan / Compressor / ProEQ

  • ピアノ > NEXUS 4 / Saturation Knob / Chorus / Compressor / ProEQ

  • FX > Studio One Preset / Saturation Knob / Compressor / ProEQ

  • マスタリング > Ozone 10

  • その他 > Center / Vinyl

注意)記載順と、実際に挿している順番は違います

上述した以外だと、大体のチャンネルで Mixtool と VU Meter を挿しています。Mixtool は Studio One に付属しているプラグインですが、特定のタイミングだけ音量を上げたり下げたりしたいときに、フェーダーをオートメーションで描くのではなく、Mixtool の Gain をオートメーションで描くという用途で挿しています。フェーダーをオートメーションで描いてしまうと、MIX するときにフェーダーを操作出来なくなってしまうので、音量調整がしやすいプラグインに役割を逃している、という感じですね。VU Meter は、ゲインステージングするときに利用しています。

ギターもベースも音源側の音色は利用せず、AmpliTube 側で音色を設定しています。音作りは初心者なので、基本、プリセットからイメージに近いものをセレクトしている感じです。ギターに挿している Vitamin は、ギターの原音に張りを持たせて太くするために挿していて、低音をブーストさせています。ベースに挿している Renaissance Bass は、低音を増強してくれるプラグインで、MIX した楽曲をスピーカーで聴いたときにベースがスカスカして聴こえる問題を解決するために導入しました。

ところどころ、Binaural Pan が挿さっていますが、コレは、音像を広げるために利用しています。基本的には、サビに向かって、少しずつ音像が広がって行き、サビに到達したときにバーン!と全開になるようにしています。ギターのパンも同じように、サビに向かってどんどん外側に開いて行き広がりを出すようにしています。

バンド全体のオケには M / S 処理が出来る Center を挿していて、ボーカルのために中央を空け、ボーカルを取り囲むように楽器隊が存在しているような設定にしています。

Vinyl は、ギターソロのあと、古めかしいラジオテイストになるところで利用しています。


自分なりに意図を持って挿しているつもりですが、この辺りは、まだまだ、手探り状態で自信がありません・・・数をこなしていくことで、だんだんとこなれてくるといいなぁって思っています。

ココから先は、ちょっと込み入った自分なりの Tips みたいなものをまとめてみようかと思います。

Tips / ドラム

ドラムは Addictive Drums 2 というドラム音源を利用しています。採用の決め手は、単純にドラムの出音がカッコイイからですっ!バンドサウンドと相性がヨサソウです。複雑なことはしたくないので、簡単に利用出来そうというところもポイント高いですね。

ドラムキットを 3 種類自由に選べるカスタムパッケージを購入したんですが・・・

  • Metal > 激しい曲調に

  • Studio Pop > ポップな曲調に

  • Reel Machines > 電子的な曲調に

という感じを想定して購入しましたっ!未来トリガーでは、Metal の中にある Hand Ov God というドラムセットを利用しています。ほかのドラムセットは、まだ、全然触れてないのでこれからっていう感じですが・・・。

さて、ドラムに関して、一つ失敗したというか、学びがあるので、それだけ、ココで共有しておきたいと思います。

キックやスネアなどは、一つのチャンネルに束ねるのではなく、別々のチャンネルにパラアウトすることが出来るようになってるんですよね。多分、パラアウトすると、キックやスネアなど、一つ一つのドラムのパーツに対して、音量や音質を自由にカスタマイズ出来るから!っていうことだと思うんですが、初心者には、コレが、結構大変で・・・。

実際のドラムのパラアウトチャンネルたち

Addictive Drums 2 にはプリセットが用意されていて、好きな音質に近いドラムセットが自由に選択出来るんですが、私が選んだプリセットは、キックやスネアに複数の音がレイヤーされて作られていたやつだったんですよね。で、コレって、当然、パラアウトするとそれぞれ別々のチャンネルで操作することにはなるんですが、そうなると、それぞれのチャンネルの音量のバランスによっては、元々のプリセットとは全然違う音質になったりしちゃうんですよね・・・要は、パラアウトすることで、プリセットで完成されていたカッコイイ音を壊してしまう恐れが出て来るんですよ。特に、初心者だとフェーダーを色々と触ったりしてそうなりがちな気がしてます・・・私は、何度も壊しました。特に、MIX のフェーズでドラムの各種パートを細かく触ることが大変で大変で・・・。

無理してパラアウトせず、ドラムのチャンネルは一つに固めて進めても良かったなぁって、今では思っています。一曲目で手を出して悩む問題ではないかなぁって、もっと突っ込んだ音作りがしたくなったときに、パラアウトに手を出すほうが無難かなぁって思いました。

結局、ボカコレ開催直前に、パラアウトすることをバッサリとやめて、一つのチャンネルに戻しました・・・ココは、徐々にカスタマイズ出来るようになっていくとヨサソウですね。

Tips / FX

FX = 効果音っぽい SE のことですね。ぶっちゃけ、最初は、バンドサウンドにそんなものが必要なんだろうか〜?って感じだったんですけど、FX があることでめちゃくちゃ雰囲気が変わることを学びました。

最初に FX というものがあるという存在を知ったのは、こちらの書籍でした。

BiSH のサウンドプロデュースをしている松熊さんが執筆した DTM の書籍なんですが、この書籍のために、松熊さんがワンコーラスの楽曲を書き下ろししていて、その楽曲の中で FX が使われているんですよ。この楽曲がもうめちゃくちゃにカッコイイんですよね〜!ぜひ、一回、聴いてみてくださいっ!タイトルがアレだけど、中身はスゴイですっ!

で、この書籍のスゴイところは、この楽曲の Studio One のプロジェクトファイルを丸ごと共有してくれているところなんですよね〜!それを開いてみて、FX がたくさん入っているところを実際にオンオフして聴き比べしたりして、その必要性を確かめたりしました。

FX を入れるとイイカンジになる!っていうのは分かったんですが、実際に入れようとしたときに、FX のサンプルの名前が全く分からなくて探せないという罠にハマりました・・・例えば、シュウゥゥゥ〜!って感じで少しずつ音が大きくなっていくアレとか、ドーン!っていう迫力のあるアレはなんていう名前で検索したら出て来るの?みたいなやつです。

分からなすぎてつぶやいていたら、先輩たちが色々な名前を教えてくれました。こちらの Togetter にまとめてあるので、興味あるひとはどうぞっ!

で、FX に関しては、もう一つ、めちゃくちゃ良かった教材がありまして・・・熊川ヒロタカさん / @sound_pressureN が販売している FX の教材です!FX がピンと来てないひとも、こちらのページで紹介されている動画を観て頂くとイメージしやすいかもしれませんね。

コレ、何が良かったのか?と言うと、どこにどういう目的で、どういう FX を置くと効果的なのか?とか、さっき、悩みとして上げていた FX の名前に関しても、一般的な名称から、検索のコツまで紹介してくれているんですよね。FX 特有の解説って、そんなにない気がしているので、オススメですっ!

今回の楽曲でも、この教材の中で紹介されている FX のいくつかを導入しました。

Tips / ボーカル

今回の楽曲では、VOCALOID 5 & 初音ミク V4X を利用しています。最初は、V4X だけを買って Piapro Studio で打ち込みしようと思ったんですけど、めちゃくちゃ難しかったんですよね・・・このベタ打ちの状態から、自分の頭の中にある歌唱を再現しないといけないのか、マジかっ!っていう感じです。パラメータもたくさんあったし、とにかく、自信が無くて・・・。

で、VOCALOID 5 っていうエディタがあるということを知って、色々と調べていくうちに、使いやすそうな印象を受けたので、思い切って買っちゃいました。結構、高いんですけどね、買って良かったと思ってます。

こちらの動画シリーズが一番分かりやすかったですね。

VOCALOID 5 の中で一番気に入っている機能が Style という機能で、たくさんあるプリセットから一つ選ぶだけで、ある程度の調声をしてくれるというものです。初心者には、この機能、めちゃくちゃ良いと思いますね、ベタ打ちでもそれなりにイイカンジに歌ってくれちゃうので。

今回の楽曲に関しては、Depth and Presence という Style をカスタマイズして利用しています。最初に、イメージに合う Style を選んでから、細かくパラメータを調整して行くやり方がスゴく楽でいいですね。時短になります。

あとは、調声ですよね。初心者過ぎてさっぱり分からなかったので、この書籍に頼ることにしました。一時期、在庫が枯渇してて、プレミア価格になってるときに買っちゃったんですけど、今は、正規の価格で買えるので良きですね。

この書籍の中には、調声の細かい方法がたくさん載っているので、参考にしながら調声をしました。やっぱり、こういう何か取っ掛かりのようなものがないと、ただ、数値を触っているだけだとピンと来ないですよね。

で、実際に、調声にチャレンジしていたときのつぶやきがこちらです!

途中、Studio One と VOCALOID Editor の連携方法で悩んでいるつぶやきがありますが、そこは機能的な話しなのですっ飛ばしてもヨサソウです。

で、最終的に、この楽曲で適用した調声方法はこんな感じになりました。

色々なパラメータを触るのは難しみあったし、必要最低限でそれなりのイメージに近付けた感じですね。多分、もっと色々なパラメータを触るとより表現力が高まるとは思うんですが、それは、追々ということで。


もう一つ、今回の楽曲はバンドサウンドなので、メインボーカルをパワフルにしたくて、色々と試行錯誤もしました。

ボーカルの細さをどうやって解消したら良いのか分からなかったので、先輩たちに教えて頂きながら、サチュレーターを掛けたりしてましたね。もしかしたら、DTMer の中では当たり前のことなのかもしれないけど、サチュレーター?ナニソレ?って感じでしたよね、何も知らないので。なので、ココで知れたのは、良かったなぁって思ってます。(一人で黙々と作曲してたら気付いてなかったと思います)


あとは、ハモリですよね。バンドやっていたくせに、ハモリの仕組みなんて全然知らなかったですし、どういう感じにしたらハモリになるのか分からず、コレも試行錯誤してました。

分からなすぎて、途中で、カエルの歌にハモリを付けてゴージャスにしていくっていうことをやってましたね。簡単な題材でやると分かりやすさあります。

このハモリの試行錯誤の中で、左右にハモリを振るっていうことをやってるんですけど、全く同じ音を左右から鳴らすと左右に散らずになぜか真ん中から一つの音として聴こえてしまうという音の特性についても、知ることが出来ました。

このカエルの歌のハモリの練習を、そのまま、楽曲にも反映してハモリを作りました。上ハモ、下ハモをそれぞれ左右に振ってます。下ハモは低音なのでパンは中央寄りに、上ハモはやや外側に向けています。

Togetter まとめ

日々、Twitter に作業ログを垂れ流していて、その中で、たくさんのボカロ P の先輩の皆さまに助けて頂いていたので、そのままにしておくのも勿体無いなぁっていう気持ちと、いつでも見返せる状態にしておきたいという気持ちから、Togetter で関連するツイートをまとめるようになりました。

サボって、まとめていないときもあるのですが、もし、興味があるひとは、覗いてみてくださいませっ!私の無知っぷりがヤバいです。

『未来トリガー / ふぇく feat. 初音ミク』

未来トリガーは、一曲目ということもあり、まだまだ、荒削りな部分が目立つかもしれませんっ!あとから聴き返したら、気になるところ、たくさん出て来るんでしょうね・・・でも、それも、また、成長の証ですよねっ!


最後まで、お読み頂きまして、どうもありがとうございましたっ!
もし、良かったら、自己紹介記事も合わせてどうぞっ!


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