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日の出登山

この冬は雪が少なくて気温も高めなので、職場に登山口があるいつも登る山の樹氷は諦めていたけど、天気予報の快晴マークを見て「行くか!」と決めたのが昨日。山に登るのは4ヶ月ぶりだ。

せっかくなら山頂で日の出を見ようと、早朝4:20に登り始める。ヘッドライトの光以外は本当の真っ暗闇だ。歩き始めて1時間もすると、これが現実なのか夢なのか分からないような変な気分になる。いやいや、朝3:00の目覚ましできっかり起きて、味噌汁を作って出てきたはず。これは現実だ、と自分に言い聞かせる。いつまでたっても夜が白んでくる気配がない。これはもしや出るのが早すぎたか?日の出時間を確認してきたけど、山頂の日の出はもっと遅いのか?とかいろいろ考えながらふっと視線をあげたときに見えた光景がこちら↓

疲れが一気に吹きとぶ

ああ、やっぱりこれは現実で、早起きして正解だったんだ、と正気に戻る。ここから一気にスピードもテンションも上がる。一応一つ目の山頂に着き、少し休憩して先へ進む。もう一つ先の、360℃見渡せる山頂を目指す。

去年は雪に埋もれた笹藪の上をワカンを履いて歩いた道も、今回はチェーンスパイクでスタスタ歩けてしまう。去年は1月末で−14℃だったのが、今回は−4℃。同じ冬でもこんなにも違うものか、と樹氷のない景色の中を通り過ぎる。

目指す山頂で視界が開けると、やっぱり今日を選んで正解だった、と自分を褒める。日の出前の朝焼けのわずかな時間、西の空が虹のようなグラデーションに染まり、その美しさにしばし見惚れる。

朝焼けに照らされる御嶽山

山頂でパシャパシャ写真を撮っていると、LINEが届く。三男から「おはよう」のスタンプ。朝起きられるか心配していた三男が、いつも起こす時間より早くちゃんと起きた模様。こうして子どもは母の心配をよそにちゃんと成長しているのだ。

笹藪が輝く

山頂で日の出を見届けて、帰路につく。帰りは足取りも軽く、あっという間に下山。まだ8:10かぁ。朝ご飯は帰ってからのつもりでいたので、朝飯前の登山、ということになる。贅沢な景色を堪能して、まだ一日がこれから始まるなんて得した気分だ。

興奮冷めやらぬまま10分で家に帰り着き、あちこちに山頂の景色をLINEで送りつける。平日の朝からハタ迷惑なヤツだ...ということに後から気づく。
まだ自由な一日が残ってるのをどうしようか考えていたら、睡魔に襲われて気づくとお昼になっていた。朝飯前の登山なんて言える年齢ではなかったのだった…😵

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