幸せの音

遠く・・・

遠くから微かに・・・

聞こえる風が葉を揺らす

閉園を知らせる蛍の光

閑散とした庭に独り

閃光の合図に我に返る

情熱と冷静の閒の瞬き

闘わずしてその門を開く・・・

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

真っ黒な雲が空を覆い隠し

視界は遮られ暗黒に包まれる

これは夢か、はたまた現実か

どうすればこの闇を抜けられる？

私に何ができる？

心の耳を研ぎ澄ましてそっと目を閉じる…

裸足になってこの地を感じる

足の裏から伝わる熱を体に取り込んで

その熱を足から腰、背骨を通って

ハートの内側から一気にスパークさせ

眉間のあたりにその光を集める

『開かれし門　閑とした闇　聞く者　来たれよ』

鳥居をくぐり（开）をくぐり

（音）のなる（木）の方に（耳）を澄ます

一度だけ彼と別の道を通って帰ったとき

氏神様の境内にお参りしたことがあった…

ここの神社には大きなクスノキがあって

その木の幹に人の耳の形のような出っ張りがあって

彼がその“耳”にふざけてひそひそ話していたことが

あったな…もしや…

「星矢君、今、何て言ったの？（笑）」

『えっとね、先生には内緒だよｗ』

私は走った。情熱の赤と共に力の限り…

鳥居をくぐり、大きなクスノキのあの木の幹へ

そこに出っ張った人のような“耳”は確かにあった

私はその耳にそっと唇を寄せて

「星矢君、いますか？」

返事はなく、何も聞こえない。

「私は星矢君の事が大好きです！」

「先生は星矢君のお母さんにはなれない」

「でも、あなたとずっと一緒に居たいです」

「家族みたいなお友達になりたいです；」

気が付いたら泣いていた。泪で前が見えなかった。

そのまま木の根っこにヘナリと座り込んだ

とにかく彼に、星矢君に会いたい。

すると、天からの啓示のような声が静かに降ってきた

『先生。よくここがわかったね！大正解！！』

彼はクスノキの上の枝から枝を鳥のように渡って

私のところへひらりと舞い降りてきた。

『僕はあの時、神様にお願いした』

『このクスノキくんだけに耳打ちしたんだ』

『先生とずっと一緒にいれます様にって！』

私は思わず彼をこの腕でギュッと抱きしめた。

迷子になって泣いていたわが子を抱くように…

彼のまだ細い肩が小さく震えていた

私は何も言わず、彼の涙をこの手で拭った

彼もその小さな手で私の泪をぬぐい返して笑った

そして私は彼の頭を撫でて、その翡翠色の瞳を見つめ

静かにこう言った。

『いっしょにかえろう』

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡

朝の音が戻ってきた

スズメの親子が鳴いている

ぴーちくちゅんちゅん♪

ぱーちくちゅんちゅん♪

僕はお母さんが作るだし巻き卵の匂いが好きだ

これが俗にいう「幸せの音」なんだろうね

ずっとあこがれてた優しい薫りだ

「ほら、学校遅れるよ～～～」

「寄り道せずにまっすぐ行ってね～！」

お母さんが手を振りながら僕に言う…

「いってらっしゃい！」

僕は心の中で大きくハイタッチをしながら

冷静の青を装い、そんなそぶりはみじんも見せず

静かに笑って出かけるんだ。

『行ってきます』•*¨*•.¸¸♪✧•*¨*•.¸¸♪✧•*¨*•.¸¸♪✧

今日の晩御飯は何かな～～～ﾌﾝﾌﾝﾌﾉﾌ~ﾝ♪♪

ＦｉｎＦｉｎＦｉｎのＦｉｎ～(^^♪

私の自由すぎる連載にお付き合いくださりありがとうございました。

現実の世界では世間体などという言葉もありますが

本来人として生まれて、人として人を想うことに

制限などないはずです。私はそう信じて生きています。

どうか境のない、みんなが横並びの平和な毎日でありますように。。。

ナウシカ　ᵃʳⁱᵍᵃᵗᵒ~(˘͈ᵕ ˘͈♡)ஐ:*