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中小企業が健康経営に取り組むメリット

1.始めに


「健康経営は大企業が取組むもの」。このように考えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?しかし、実際には健康経営は中小企業こそ取組むべきメリットがあります。実際に経済産業省が認定している健康経営優良法人の中小企業部門には7000社以上が認定されており、多くの中小企業が健康経営に積極的です。今回は何故中小企業が健康経営に取組むメリットがあるか理由をご紹介します。


2.医療費の削減


中小企業が健康経営に取り組むメリットとしてまず考えられるのは医療費の削減です。医療費は企業にとって大きなコストとなっています。今後、少子高齢化が進むと医療費は更に増加する可能性もあります。そこで社員の健康を増進する健康経営を実施することで社員が健康問題を抱え病院に通ったり薬を服用したりする機会を削減できると、結果として医療費の削減にながります。資金が限られている中小企業の場合、わずかなコストでも資金繰りに影響が出てきます。少しでもコスト削減するだけで、利益は大きく変わります。従業員の健康状態を守りつつ、コストにもアプローチできる健康経営は有益な手段です。


3.生産性の向上


健康経営を通じて、従業員のモチベーションも上がるため業績アップにもなります。何らかの健康上の問題を抱えていることから生じる生産性の損失(プレゼンティーズム損失)は社員1人あたり年30万円といわれています。社員の身体や精神に不調があると、それだけでパフォーマンスが落ちてしまうのです。そのため健康経営を実施し、従業員が健康状態の保持を実現できれば生産性向上が期待できます。実際に健康投資1ドルに対して3ドルのリターンがあったという研究もございます。


4.人材の定着


人数が少ない中小企業においては1人が休職したり退職したりしてしまうとその穴を埋めることは非常に大変です。もしも病気やメンタルヘルスの悪化が原因となり社員の休職や離職が増加すれば業績の悪化はもちろん離職率の向上で事業の存続すら難しくなることもあります。そのため、社員の健康を維持することで離職や退職が少ない組織を作ることは企業の存続のために必要となります。また、採用強化という点でも健康経営は大切です。経産省の調査によると、就活生やその親御さんが就職を希望する企業として「社員の健康や働き方に配慮している企業」が上位にあげられています。中小企業は慢性的に人手不足を抱えていることが多いです。そのため人材の定着や優秀な人材の採用が期待できる健康経営は必須といえるでしょう。


5.終わりに


中小企業が健康経営を実施する際のメリットとして他にも金融上の優遇や入札での加点など様々あります。しかし、健康経営の認知度はまだ低く健康経営自体を知らないという経営者の方も多いです。また、健康経営は中小企業でも取組むことができ効果も大きいです。特に今後少子高齢化が進み労働力不足が進むと人材獲得競争が激化することが予測されます。そこで採用力を強化し事業を存続させるためにも人が集まりやすい組織を作ることが不可欠になります。そのために健康経営を実施し社員が健康的にはたらくことができる組織である必要があるのです。

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