君の小説をまったく理解できないけど、もっと理解できないことは君が私を愛しているということ。
「薔薇のように転んでみて」と君が言うけど、薔薇のような転び方がまったく分からなくて、黙ってしまった。
「紫陽花のように叫んでみて」と君が言うけど、紫陽花のような叫び方もぜんぜん分からなくて、黙ってしまった。
いつもよく理解できないことを私に投げかける君はロマンチックなのにキテレツな物語を書いている小説家。
小説家と付き合うのは初めてだから、こんなものかと思っているけど、どうなんだろう。君が特別、変なのかどうか。
とんでもなくご立派な賞をとっちゃった君を批評家は褒めちぎ