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限りなく未来に近い人



網タイツおいしいです!

と思いながら、ステージ上の女性アーティストさんを眺める。太ももの上の上の上の、股関節のギリギリから突き出た、その細くてまっすぐな美脚。網タイツ。

女のわたしですら軽い発情を起こすこの網タイツを、野郎どもはどう見ているのだろう。

視線を横にずらすと男性ギタリストの下半身に目がいく。

どういうことだ? と思う。

遠目に見たり、片目をつぶったりして見ても、ギタリストの方が一回りも足が細い。

黒いスキニーを履いているとか、上半身にダボっとした白いビッグシャツを着てるとか、きっと目の錯覚だと思いふぅーっと息を吐き、目をパチクリさせて再び見るけど、
骨すぎる黒いスキニーに被られた中身の足は、その中でも分かるくらい明らかにゆとりを持っていて、思わず舌打ちする。

そのへんのギタリスト5人集めた足の細さの平均値は、そのへんの女性5人集めた平均値よりもきっと細い。

ギタースキルと共に足の細さを密かに競ってるギタリストを想像すると可愛いとしか言えない。

まぁそんなことはどうでもいいです。小説風に書こうと思いましたがやめました笑

背中からストンと落ちる白いビッグシャツのシルエットが好き。


「俳優って性格悪いんですよほんとに」

「いやいやそんなことないでしょ」

「芸人はネタを作れるし、アーティストは曲を作れるけど、俳優は何もしないで役が来るのを待ってるだけなんで。何もしてないのに「自分は評価されない」とか言って周りのせいにして。声優なんてもっとクズです」

「いやいやいやいや! 言い過ぎですって! お客さん見てますって!」

以前、ゲッターズさんのトークライブに行ったときに、芸人さんと話してた内容。
笑いを取るために多少オーバーに言ってることもあるでしょうけど。

今日見に行ったライブは、アーティストさんの半分くらいは役者もやってて、
1人は声優で、ライブでショートコントやって、歌も歌って、役者もやってました。

俳優は何もしない。

そんな言葉をひっくり返すほど、色々しまくってる人たち。なかなかすごいです。

エンタメってみんな少しずつ繋がってると思います。

アーティストは歌詞を書くし、小説家だって笑いのネタは必要だし、役者にも声とか歌とかの要素もあるし。

2020年に、小説を歌にするユニット、YOASOBIがあれだけヒットしました。
この先エンタメは、色んな垣根を越える。色々できる人、もしくは、色んな人を集められて協力できる人が、どんどんどんどん出てくるだろうなぁと、そんなことを考えさせられるライブでした。

「YOASOBIってどこまでYOASOBIか知ってる?」

「どこまでってなに?」

「歌ってる女の子と、ギターとかドラムとかベースとかいるじゃん。どこまでYOASOBIか分かる?」

「え、全部じゃないの?」

「全部じゃないんだよ。歌ってる女の子と、なんかキーボードみたいのやってる男の人だけYOASOBIで、あとの楽器は全部サポートなの」

「なんだそれ、可哀想だな楽器の人。YOASOBIにしてやればいいのに」

「違うよ。YOASOBIになったらYOASOBI関連しかできないけど、サポートだから、フリーで色々できるんだよ。そういうグループが今の時代、頂点になってるの、なんかすごいよね」

主人はYOASOBIがどこまでYOASOBIか知らなかった。

たぶん、知らない人多いと思います。

わたしも知ったのはわりと最近で、知ってからも、あのキーボードみたいなことをやってる男の人が何をしてるのかはよくわかってない。

曲だけドカンとヒットした。
何も知らないのに、ふと流れてきた曲に主人も私もどんハマり。
原作小説を読んで、ますますハマる。

今日行ったライブは、たりほんフェスって言うんですけど、

アーティストはいるし、役者も声優もいるし、ネタやる人もいるし、バンドはサポートだし。
なんかメタバースもやってます。

なかなか面白くて、未来に生きてるような人たちの集まりです。

興味があったらぜひ。

今日は14組出てましたけど、このうち1組くらいは、3年後にZeppに立ってそう。
そう思える、とても楽しいライブでした。

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