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見せるために作らない人たち



「絵を描くのが好きなんです! 絵を描いてる時が1番幸せで」

「そうなんですね! じゃあ今度描いた絵見せてください!」

「嫌です」

「え」




「歌を歌うのが好きなんです! カラオケとかめっちゃ行くんですよ」

「そうなんですか! じゃあ今度一緒にいきましょうよ」

「嫌です」

「え」



「文章書くのが好きなんです! エッセイだったり、物語を考えてるときが楽しくて」

「すごいですね! じゃあ今度読ませてください!」

「嫌です」

「え」




「ジャズのアドリブ、コピーですけど結構弾けるようになったんですよね」

「え、じゃあ自分伴奏弾くんで弾いてください!」

「嫌です」

「なんでや」



嫌、嫌、嫌、嫌。
なんで、見せなくちゃいけないの?

作ったり、考えたり、昨日より上手くなった自分の成長が楽しくて、
それだけで作り続けられるタイプ。

ゲッターズ飯田さんの占いでいうと、命数の下一桁が9の人。

「創作欲」タイプ。

命数の下一桁が1を持つ人とは絶望的に感覚が合わない。

1を持つ人は「自我欲」
作ったものを見せびらかすのが好き。というより、見せびらかすために作る。

やってることは同じでも、目的が違う。


小学3年生の頃。

「圭子ちゃん、夏休みの自由研究、提出できてないけどやってこなかったの?」

「やりました」

「じゃあ提出してくれる?」

「嫌です」

「どうして」

「だって教室の後ろに貼るじゃん。やだ」

「でも圭子ちゃんのだけなかったら恥ずかしいわよ」

「恥ずかしくないです! 絶対出さない! やだ!」

先生を困らせた。


図工の授業は大好きで、作り始めたら止まらなくて、休み時間になってもずっと作ってて、誰よりも早く完成させた。

けど、提出はしなかった。

その学期の通知表には、

【作品はがんばってとりかかりますが、提出する時にないことが何度かあり、残念でした】

と書かれていた。

見せびらかすために作ってない。
でも、たまたま私の作品を見た人に、「元気もらいました。もっと作ってほしいです」と言われた。

「こんなもので?」

そう思った。
見せびらかすために作ってないけど、見た人が楽しめるなら良いなと思った。

去年ゲッターズ飯田さんにお会いしたときに、

「小説とか、文章書くのが好きで、趣味程度ですけどなんかできたらなぁって思ってて」

と、すごく曖昧なことを言ったら、

「あ、向いてますよ。ブログとか、なんでもいいからすぐに始めてください。タイミング的に今始めた方がいいんで。2025年まで続けると結果が出ます」

と言われて、小説教室に通った。

「好きなんだったら見せなさい」
「好きなことを他人に見せられないでどうするの」

そんなの分かってるよ。

下一桁9を持つタイプは、色々振り切って、開き直ることができなければ、好きなことを見せようとは思わない。

好きなだけで創作してて、他人に見せるまで到達できなくて埋もれてる作品が、この世界にはまだまだあるのだろう。

わたしは飯田さんに背中を押されたので、わたしも誰かの背中を押せたら良いな。

好きなんだったら見せましょう。

絵も、歌も、小説も、ギターも。

好きなだけで続けている人たちが、「他人に見せる」まで到達したときのパワーは、それまで見せなかった期間が長い人ほど凄まじく、

ダイヤの原石。

一気に飛躍する可能性があるから。

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