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「お客様の中にアップルウォッチをお持ちの方は…」—ガジェットが飛行機の中で急病人の危機を救った話(2024/1/22)

イギリスの医者、ラシッド・リアズさんは、バーミンガムから飛行機に乗ってイタリアのヴェローナまでスキー旅行に行きました。

その飛行機上で、70代のおばあさんが、突然呼吸が苦しくなって意識を失いました。CAたちは、搭乗客の中に医療関係者はいないかと、機内に尋ねました。

43歳のリアズ医師は立ち上がり、CAから機内備え付けの医療器具を借りておばあさんを診察しました。心臓の既往歴があることを疑ったリアズ医師は、血中の酸素を図る必要を感じましたが、その器具はありません。

リアズ医師は最新のガジェットのことを知っていました。フライトスタッフが腕につけていたApple Watchを借り、おばあさんに付けました。それは血中酸素濃度をモニターする機能を持っていたのです。医師はさらにフライトスタッフに頼み、飛行機の緊急用の酸素マスクをおばあさんに付けてもらいました。この措置によりおばあさんの容体は安定し、着陸後にはすみやかに地上の医療施設へと移送されたそうです。

なおApple社は、ウオッチのそうした機能はあくまで日常生活の中で参考として使う用途のもので医療用ではないとアナウンスしています。

リアズ医師は「すべての飛行機には最低限の医療器具のセットを用意すべきだ」と呼びかけています。


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