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帰省ヒッチハイク

今回は交通費を浮かすために2度目のヒッチハイクに挑戦した。

前回と違うことは一人で行ったこと。行き先を書いたスケッチブックではなく、直接声を掛ける形で行った所だ。島根県隠岐郡海士町から友達の家の鳥取県琴浦町という鳴り石の浜で有名な町までは友達の親御さんに乗せていただいた。


〜勇気を出してヒッチハイク〜

道の駅琴の浦で「すみません、今ヒッチハイクをしていて、大阪方面に行きたいのですが、乗せていただけませんか?」とこれから何百回も断られるお決まりの言葉を言った。ハエを払うような手つきで断るおじさんの視線は

前回スケッチブックをもって待っていたときよりも精神にくる。そう、前回と違うのは待つ(声をかけられる)側ではなく、聞きに行く(声をかける)側だということ。

勇気を出して声をかけてもあっさり終わる

簡単にいえばスケッチブックよりもコスパが悪い…

なんだかんだで5分ほどで乗せてくれる方に出会えた。きっと相手はスケッチブックだとしたら僕に声をかけてくれることはなかったのだろう。直接声をかけたからこそ、乗せてくれたんだと。意味のある勇気だ。価値のある勇気だ。大切な勇気だ。


〜関西弁〜

道の駅琴の浦→道の駅きなんせ岩美→西宮名塩サービスエリアまで良いリズムで進めることができた。大きなサービスエリアだったこともあり、少し中を覗いてお昼ご飯にしようとしたが、食費に使っては交通費を浮かせる意味がないと思い我慢をした。

乗せてくれる車を探し続けるも、すぐ下道に降りてしまう人、家族連れで入らない、犬がいる人がいた。特に印象的な人は関西弁で「今から商談あんねん」とのことで「すみませんお忙しい中、」と言って帰ろうとしたところを続けざまに「なんでヒッチハイクなんてするん?」「普通に帰ったほうが楽やろ」と最もらしいことをスーツに着替えながら言われた。目線がキツく関西弁で威圧感が増す。色々説明したあと、また乗せてくれる方を探そうと、上り方面のナンバーを探しに行った。急に「コーヒー好き?」と言われたと思ったら先程の関西弁の人。二つ返事で「ハイ」と言い

続けざまに「好きなの飲みぃ」と建前の「いいんですか?」という言葉を言ってご馳走になった。先程とは違う雰囲気で質問してくださる事に「良い人やないかい」と心のなかでツッコんだ。


〜島の性〜

結局、西宮名塩サービスエリアで3時間ほど進めることができず、なりふり構わず沢山聞いたが、無理であったため、ダメ押しのスケッチブックを取り出した。使わないと心に決めていたスケッチブックの効果は的面。ほんの10分で男性二人組に乗せてもらえることに。スケッチブックと声を掛ける違いを強く感じた。会話は当たり前のようにヒッチハイク、高校の事について聞かれた。恋愛の話になり、「初対面でいきなりこんなこと聞くの、失礼ですが、童貞ですか?」と、、、そこから島の性事情になり寮生活であるため、場所がないこと、レインボービーチのトイレや自然の中でやっている人がいたことを伝えたら大ウケ、話のネタジャンルが増えた。やはり車にのせていただく以上、盛り上げないといけないと感じた。


〜都会カップル〜

大阪の梅田の下道に出てしまい前回のヒッチハイクの苦い経験を思い出しながら、死にはしない、なんとかなると思っていた。

とりあえずトイレを探し、大阪の不便さを知り、イルミネーションで癒され、クリぼっちだったことに気付かされた。イルミネーションに集うカップルも街灯に集う虫も気にもとめず、写真を撮った。

大阪に住んでいる姉が泊めてくれることに。姉と姉の彼氏に焼肉をご馳走していただいたが、何度見ても僕の記憶に残る姉の実家暮らしからは想像のつかない彼氏への態度に落ち付けずにいる。

姉と姉の彼氏の家のソファーで寝て、朝は犬の散歩をした。都会ライフ充分満足。


〜情けは人のためならず的な?〜

午後、姉の彼氏に吹田パーキングエリアまで乗せていただき、再スタート。

すぐに音楽をやられている親子に出会い、乗せていただいた。

高校は音楽系の高校に進学予定で、将来話をしていただいた。同世代の目標や、夢を聞くと自分も熱くなれる。僕が目標を持って頑張っている人や全力で努力しているのを見て熱くななれるように、ヒッチハイクをしている人を見て、プラスになってくれる人がいるならば、僕のためのヒッチハイクに新たな価値が生まれるかもしれない。自分のためにしたことが人のためになることに。人のためにしたことが自分のために。善悪含め。


〜知らんけど〜

桂川パーキングエリアまで来ることができ、すぐさま60代のご夫婦に乗せていただけることに。いつかヒッチハイクしている人を乗せてみたかったそうで、良い出会いになれた。好青年だから乗せてくださったそうで、やはり第一印象は大切だ。コロッケを三つもご馳走しくださったり、「知らんけど」という大阪の人気お土産をいただいた。話が好きな方で、人生の大切なことを熱弁してくださった。きっと人生で大切なことは人と関わりを持つことだ。知らんけど笑。


〜おじさん〜

刈谷パーキングまで来た。時刻は4時ごろ、暗くなり始めて一気に気温が下がる。前回のヒッチハイクも刈谷パーキングエリアで暗くなり始め、苦戦した苦い記憶がある。ライトアップされた観覧車を気にも留めず、トイレをすませ、声かけに向かった。一時間ほどで、おじさんに乗せていただけることに帽子を深く被ったおじさんは少し怖かった。ヒッチハイクの話はもちろん

息子の高校の話、出身が宮城で震災で引っ越してきたことなど、いろんな話をした後は静かな車内であった。助手席から見えるルームミラーに映ったおじさんの顔は優しく綺麗な目をしていた。わざわざ掛川の下道まで送っていただき、無事に地元まで来れた。


〜帰宅〜

下ろしていただいたコンビニから駅まで歩き、親の迎えを呼んだ。

親の車に乗り込み「今、ヒッチハイクしてるんですけども実家まで送ってください」といい無事に帰宅。久しぶりの実家に安心できた。





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