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淫魔屋敷・拾話

〜淫魔屋敷〜

このところ、なにわの店に客を取られ、屋敷の営業は開店休業状態だった。

「ねぇ〜どうにかして売上出さないとヤバくない?」純

「興行(イベント)でもしようか!」加代

「ねぇ、ノーパンで接客ってどう?」久美

「いや、着物だから常にノーパンだしw」純

「それを、あえて告知するのよ」久美

「あ〜想像させるってことですね!」お蜜

「そうよ!男はスケベだから布一枚隔てた先には…って想像するでしょ!」久美

「なるほど〜丸出しよりチラリズムか…」梅

ということで…

「これで、お客さん取り戻すわよ!」純

「おー〜〜!」スタッフ全員

と、起死回生の妙策を出した途端。

「上客御一行様連れてきたわよ〜!」麗子

「久しぶり〜!麗子さんに捕まっちゃったよ〜」平賀源内

「あっ!いらっしゃいま〜せ〜!」純

「お〜ここが噂の淫魔屋敷ぜよ!」龍馬

「あ〜ん!お久しぶりです〜龍馬さ〜ん!」加代

「おいどん、こげなとこ初めてでごわす!」西郷どん

「ごわす?!ごわすの人…」お蜜

「まさか…私もココに来てしまうなんて…」仁

「あらっ!仁さん〜!野菊さんはお元気ですか〜?!」加代

「近くの居酒屋で仁殿達と飲んでたら意気投合してしまってね。そこを麗子さんに見つかってしまったんだよ〜」平賀源内

「早速、奥の部屋で宴とまいりましょうよ!久美、梅と店番お願いできる?」麗子

「はーい」久美&梅

麗子と純と加代とお蜜は、レジェンド級の上客達を連れ奥の座敷へと誘った。

一方、店の方はノーパン効果があったのか、徐々にお客が入って来た。

「お坊さん団体様ご案内〜!」久美

「ノーパン見に来ました〜!」坊主達

「ヤバい、人が足りませんね…」梅

「本当に下着履いてないの〜?」坊主達

「安心して下さい、履いてないですよ」梅

「イヤッホー〜い!」坊主達

「ねぇ、アタシこの団体坊主一人で片付けるから、梅ちゃん一人で店平気?」久美

「えっ?久美さん一人で坊主四人相手するんですか?!」梅

「そんなの、大乱行スマッシュブラザーズよ」久美

「ノーパン祭じゃー〜!」坊主達

「久美さんが頑張るなら、私も一人で頑張ります!」梅

「じゃ、頼んだわよ〜上に行くよ!スケベ坊主達!」久美

「ノーパン!ノーパン!」坊主達

私は、店の片付けをしながらお客さんの入りを見ていた。

すると、外から見覚えのある僧侶が入口の戸を開けた。

「いらっしゃいま……せ……」梅

店に入って来たのは、私から全てを奪ったアノ男……阿闍梨だった。
 
「なんだ、随分と湿気た店だな」阿闍梨

「………あ、スミマセン。今、ちょうど他の者たちが客入りで御座いまして」梅

「お前しかいないのかい?」阿闍梨

「は…はい、お飲み物は何にいたしましょう…」梅

「なんでもいい、酒出してくれ」阿闍梨

「かしこまりました…」梅

皆んなお客様のお相手で忙しいんだ、ここは自分で何とかしなきゃ…

「おい。隣来て酌しろ」阿闍梨

「はい、ただいま…」梅

「ったく…吉原も陰間茶屋も混んでるから、たまにはと思って来てみりゃ…」阿闍梨

「…はぁ」梅

「お前みたいな年増が相手とはな…」阿闍梨

「スミマセン…」梅

「おい…ほら、しゃぶれ」阿闍梨

脂ぎった顔で悪態をつきながら、愚僧侶は着物の裾をずらしデカ物を出した。

「あ、あの…ここでは…」梅

「あ〜ん?ここはそうゆうところだろうが!いいから早くしゃぶれ!」阿闍梨

愚僧侶は私の頭を押えつけ、自分の股間に無理矢理押し込んだ。

「ぐぇっ…ぐぷっ…」梅

「ほら、さっさと気持ち良くしろ」阿闍梨

かなりの大きさの肉棒を口内に出し入れされながら、不意に妻の事が頭に浮かんだ。

アイツもこの男に…
こんな乱暴な扱いで、
頭を鷲掴みにされて、
苦しくて涙も鼻水も出しながら、
臭くてデカい肉棒を咥えたのかな…

「ほら!お前らは男の道具だろ!もっと舌も使え!」阿闍梨

私が抵抗も出来ぬまま、されるがままに口姦されていると、店の戸が開いた。

「あらっ?!お取り込み中かい?」謎の御釜

「あ?誰だいアンタ」阿闍梨

「わっちかい?そうさね〜森之丞とでも名乗らせてもらおうかね〜」謎釜

「えらい大層な名前だなw」阿闍梨

「こう見えて歴は長いんだよ〜貴方の腹部で苦しんでいるお嬢さんよりも、楽しませてあげれると思うけどね〜」森之丞

「ほぉ〜言うじゃねぇか。こんな面白くねぇ売女よりアンタの方が良いってわけだな?」阿闍梨

「身体中のどこの穴にでも突っ込んでもいいわよ。ヘソだろうが、鼻だろうが貴方のしたいようにしていいわよ〜」森之丞

「そりゃ面白れぇ〜!場所変えて、たっぷり虐めてやろうか」阿闍梨

「ちょっとやそっとじゃ参ったりしないから、夜通しいたぶってくれてもいいわよ〜」
森之丞

「わかってるじゃねぇか。じゃあ、行くぞ!ほら、銭置いとくからな!」阿闍梨

愚僧侶は私を椅子の下に捨て、店を出て行った。
私は腹の底から込み上げてくる何かを我慢し、涙を拭いた。

〜加代の間〜

「ねぇ〜龍馬さん…」加代

「なんぜよ?」龍馬

「またお願いしたいことがあるんだけど…
実はね………(ゴニョゴニョ)」加代

「ははぁ〜なるほどぜよ!」龍馬

「今夜はいっぱいサービスするから〜」加代

「ぜよぜよ〜!」龍馬

〜純の間〜

「ほら〜仁さんの…こんなに大きくなってる〜」純

「私としたことが…なぜ?…なぜだ?!」仁

「女より良くなっちゃうかもよ〜」純

「あっ…あ〜、気持ち…いい〜!」仁

〜お蜜の間〜

「ごわす!ごわす!」西郷どん

「ごわす〜!」お蜜

〜麗子の間〜

「いや〜酔ったよった!」平賀源内

「お酒にですか?それとも…」麗子

「お麗に酔ったんだよ〜」平賀源内

「あら、悪酔いw」麗子

「はは!ところでアノ話だけど…」平賀源内

「あ、ええ…どうでしたか?」麗子

「まぁ…思っていたような状況ではないみたいだね」平賀源内

「やっぱり…」麗子

「どうする?」平賀源内

「暫くは様子を見ることしか…」麗子

「そうだね…」平賀源内

「華恵……」麗子


その夜、皆が寝静まった頃を見計らい、加代は屋敷を出ていった。

〜吉原・竹中組〜

吉原遊郭の一角に、竹中平蔵の仕切る花魁邸があった。
表向きは遊女との遊び場だが、裏手の蔵屋敷には何人もの使い捨てられた女達がひしめき合っていた。

「ちっ…!コイツも梅毒にかかってやがる…」馬之助

「そんな女はキリシタン共も買いやしねぇから、殺すしかあんめぇ」鹿衛門

「おたすけ…、おたすけを……」女

「おい、華恵!その女を裏に連れて来い!」馬之助

「ちょっと待って!きっと薬さえあれば治るわよ。殺すことはないじゃない!」華恵

「その薬の銭はどうするってんだい?お前さん払えるのか?」鹿衛門

「平蔵様から言われてんだよ、売り物にならねぇ女は殺せ。あと、華恵には女どもの相手をさせておけばいいって」馬之助

「黙って言う事聞いて、女の下の世話だけしておけよイケメン。お前は女の気持ちもわかるんだろ〜?」鹿衛門

「平蔵さんがなんて言ったか知らないが、あんたらみたいな馬鹿の言うことなんか聞きゃぁしないよ!」華恵

華恵は屈強な男二人に凄まれながらも、女を守ろうと立ち塞がった。

「どけ!」馬之助
(バチーン!)

華恵は馬之助に思い切り張り倒され、蔵の奥に飛ばされた。
他の遊女達は、それを見て怯えいる。

鹿衛門は華恵の手を縄で縛り、両足に足枷をし引きずり回した。

「お前たちも、こうなりたくなかったら大人しく言う事を聞くことだな!」鹿衛門

「ひぃ〜〜…」女達

「来い!」馬之助

華恵と病の女は二人の男に連れられ、裏の敷地に放り出された。

「押さえとけ」馬之助

「助けて…華恵さん…死にとうない……」女

馬之助が脇差しの刀を抜く。

「よく見ておけ、邪魔するとお前もこうするぞ!」鹿衛門

「おまえら…やめろーー!!」華恵

「ごめんなせぇ…おっかさん……」女

鹿衛門に押さえつけられた女の首めがけて、馬之助が刀を振り下ろした。

胴体と切り離された女の首は、ゴロゴロと華恵の足元に転がってきた。

「なんてことを……」華恵

「おい、この女そこの焼却炉で燃やして片付けておけ」馬之助

「こうなりたくなければ………わかったな?」鹿衛門

華恵は、しばし動けずに足元から自分を見つめる女の顔をずっと見ていた。

その目は、
憎しみよりも哀しみよりも、
ただ虚しいという眼差しで、
華恵のことをジッと見ていた。

続く…











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