母の自宅にて
毎日、毎朝、主である母の入院中に母の部屋を訪れます。
職場のすぐ上なので、距離的にも時間的にも問題はないのですが、毎日行く事を誰かに話すとえ?と怪訝な顔をされます。
母はおそらく二度とここに戻ってこれないと僕自身もわかっています。室内で転倒して
大腿骨骨折して、北海道医療センターに入院し、今は渓仁会リハビリ病院。
再起不能で寝たきりと思っていましたが、奇跡のリハビリテーションで歩行器での歩行まできるようになったことに関しては、リハの努力のたまものと思っています。
主のいない部屋には実は仏壇があるのです。仏壇と神棚です。
仏壇は、父の位牌と父の血縁の関係はないけれど育てていただいた祖父母、それと父が里子で行った後に生まれた弟がいます。
3人とも父とも僕とも血縁がはありませんが、あの貧乏な時代に父を引き取って育ててくれたことは大変に感謝しています。
また生まれた弟さんも僕から見ると叔父になりますが、とてもよくしてくれました。
きっと叔父も、自分の出生の事情を知り、父に感謝していた分、僕にも大変によくしてくれたと思っています。
朝一でいくと、まずは仏壇の水を取り替えて、ろうそくに火をつけてから、線香を燃やします。
そこで、朝の勤行を行います。
父の方は浄土真宗でした。
僕は真言宗ですので、宗派は違えど同じお経もあります。
朝のお経をあげてから、今度は神棚です。
僕は自宅でも神棚がありますのでそこに祀っている神様にご挨拶をしていますが、母のところもでも
生前父が、北海道神宮の神様を祀っていましたので、そのまま神宮を祀っているのです。
もちろん毎年、お札はお返しして新しいものに変えています。
ここまで全部行うときちんとやると20分くらいでしょうか。
それを毎朝するために、母の部屋に来てるのです。
そのおかげかどうかはわかりませんが、いつも先祖がついている気がしています。
そう思えるだけでもする価値があると思っているんです。
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