組織改正が起きた場合のデータベース処理について

グラス片手にデータベース設計第2版
チャプター3の組織改正によるトランザクションデータ処理についてメモ📝

組織変更がされた時、売上データや経費データの前年同期比の経営データが適切に取り出せない場合がある。

組織改正のパターン例として

①部門がする統合パターン
売上が低かったり赤字の部門が他の力のある部門に吸収される、または、売上が弱い部門同士が統合する場合(例えば、洋服のキッズ部門がレディース部門に統合される、またはファミリー部門になるなど)

②部門分割するパターン
部門の人数や売上か高くなり細かく管理するために分割(マリンスポーツ用品が、水泳、ラフティング、海やプールなどよジャンルに分かれるイメージ)

①の統合パターンは、例えば下期からキッズ部門がレディース部門へ統合となった場合、吸収されるので下期からキッズ部門の売上はレディース部門に計上される。
レディース部門はキッズ部門の売上がプラスされるので上期よりも売上か上がったとする場合、キッズ部門の売上が入ってるので単純に喜んではいけない。また、前年対比を求める場合は、前年及び、今年上期のデータもキッズ部門からレディース部門に統合されたものとして計算する必要がある。

②の分割パターン(売上が強いので部門を細分化する場合)は、たとえば下期からプール用品部門が水泳部門が新たに新設された場合の前年対比を求めるには、前年度下期のプール用品部門から水泳部門に相当する金額を振り分ける。統合パターンは出すだけでよかったが、分割の場合は取り扱い商品や担当顧客などをもとに売上を分ける必要があるため、気をつける必要がある。

統合パターンも分割パターンもただしい会計上のデータが大事になるため、このような場合は前年対比計算用のデータを持つ必要がある。前年対比は一般的にExcelやBIツールで加工する場合が多い。受注残や請求残、発注残や買掛残などが期の途中(月をまたい)で別の部門になる場合、移管先の部門で処理をする必要がある。
ある部門がそっくりそのまま別の部門に移管になる場合は付替処理をすればよいが、分割や廃止などで部門が複数ばらばらになる場合は伝票単位、在庫単位で分割しなければならない(結構大変)。
組織変更に対応するには、部門マスタの構造だけではなく、残データの移管処理の仕組みまで用意するものと頭に入れておくこと。


コメント:
組織変更は会社や組織によって変更頻度は異なると思いますが、こういった残データ処理や前年対比のことも念頭にデータを考えることが大切ですね。

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