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この世からチップなんてなくなればいいのに。

旅をしていると
幸せだなって感じるとき、
なんだかモヤモヤするって思うとき、
色々ある。

私たちが幸せだなって感じるときの多くは、
心優しい現地の方々と交流するときや、
美しい壮大な自然を目の前にするときだ。

それとは逆になんかモヤモヤするって思うときは、基本的に「お金」が絡むときだということに気がついた。

許せないチップ文化

私たちはバジェットトラベラー。
そんな私たちがいつもなんだかなぁと思うのが
チップ文化。

アメリカに滞在中の時は、支払いのタイミングになると、私は気が重くなる。日本で暮らしていた私からすれば、店員のサービスがチップを渡したいと思えるほどのものでない。プラス、私はやっぱり「NO」と言えない。店員さんたちが、チップに値しないと思っても、それを言葉で伝えた後の気まずい空気より、不本意ながらも払う方を選んでしまう。

しかし、私の相方は違う。
ある日2人で訪れたカフェでとんでもなく酷いサービスを受けた。にも関わらず、レシートには勝手にサービス料がチャージされていた。彼は迷わず支払い場所で、サービス料を抜くように指示した。その後の気まずい空気なんて、容易いご様子。彼らはチップに値するサービスをしていないとキッパリと言い切った。

私もこれができるようになりたい。
相手の気持ち重視で行動することも、もちろん大切だが、自分の気持ちを蔑ろにする必要ってないよね。相手がそれに値しないなって思うなら、払わなくていいんだよ。

チップ文化のない国なのになぜプロピーニャ?

プロピーニャとは、スペイン語でチップの意味。

これまで私たちはアメリカからニカラグアまで南下をしてきたのだが、もともとアメリカやカナダ以外の国にチップ文化というのはない。
しかし、各国の観光地に行くと、一部の地域のみチップ文化というのが断片的に存在する。

私たちはそれが大嫌いだ。
過去の一部の富裕層の旅行者が、その地域のことを知らずに、チップとして多額のお金を落としていったのだろう。その味を忘れず、私たちのような旅人を見ると、プロピーニャを請求してくる。違う、それは私たちの文化ではない。そして、あなたたちの文化でもない。

どうしてもともとチップ文化のない国で、この制度が始まってしまったのだ?こうして、これからも様々な観光地はアメリカナイズされていくのだろう。一部の富裕層の旅行者が、どんどん地元のお金に対する意識を壊していき、欲深くしていくのだ。本当にたまったものでない。

旅行者全員が富裕層な訳ではない。
旅行者全員がアメリカから来ている訳でない。

チップの行き先ってどこ?

そこまで私たちがチップが嫌いなのはなぜか…。

それはチップの行き先だ。

もともとのチップ制度も私は少し理解し難いが、今よりはまだ良い。

昔のチップというのは、主にウェイターが良いサービスを提供した際に、直接現金でもらえるというシステム。客は机上にお金を置き、それらは直接、ウェイターのポケットマニーとなるのだ。

しかし、1番チップを受けるべき人は、厨房で汗水流して美味しい料理を作る人なのでは?サーブすることは誰だってできる。しかし美味しい料理を作ることは、誰しもができることではない。このシステムを100%推せない何かが、詰まって取れないのだ。

現在は更に劣悪だ。
現在のチップはレシートに含まれており、直接彼らのポケットマニーとならない。カード払い、アプリ支払いなど、システムはより複雑だ。なのに、チップという文化だけはそのまま据え置き。

本当にこのチップ、サービスチャージが、ウェイターに行っているとは思えない。全ては強欲な組織のトップ経営陣に行っているとしか思えないのは、私たちが捻くれているからなのだろうか。

素敵なサービスを提供してくれた厨房の方や、ウェイターに行くなら、喜んで払うが、違うのであれば、私たちは払いたくない。
もうすでにお金をたんまり持っている人たちにお金を払うほど、私たちは余裕がある訳ではないからだ。

チップなんてなくなればいい。は本当?

チップを払う時、断る時。
全て自分の素直な気持ちに従っていい。社会的な圧力を感じて、「払わなくちゃ」というのは、もともとのチップの意ではないのだ。

自分がとても素敵なサービスを受けたな。このお店の人柄に惹かれたな。また来たいな。そういう気持ちを表すときに、私たちは喜んでチップを渡したい。

断る勇気。
もっとあってもいいんじゃないかな。
自分の気持ちに従って。

与える勇気。
素敵だなって思ったときに、こちらからもチップとして支払った時は、びっくりするぐらい自分もハッピーになる。

そうやって自分の気持ちに素直に。

チップなんてなくなればいいのに。
ではなくて、
気持ちよくチップを払いたいって思える店がもっと増えたらいいのに。

きっと私たちが感じていたことってこれだよね。


写真はその日初めて出逢った女性がプレゼントしてくれた素敵なお花。
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