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アラサーの韓国留学
第1章 早速の洗礼①🙏
小さな生き物との戦い✨
ソウルの9月。残暑でまだまだ暑い。
ベットから起き上がり、クーラーをつけた。
着替えようと足を見ると、両足に小さな赤い斑点がいくつかあった。
「虫刺され?」
その時はあまり気にも留めなかったが、これからある虫との戦いがはじまった。
私は、韓国語が勉強したくて韓国ソウルへ社会人留学をしていた。
9月から新学期。大学に附属している語学学校に通い始めたばかりだった。
住処は、新村(シンチョン)という外国人留学生が多く暮らす街のワンルーム。
5畳ほどの広さにキッチンと机と別途、シャワールームがあるだけの小さな部屋。
下宿やコシウォンなどといった部屋もあるが、台所やトイレ、シャワーが共用というところが多く、かなり金額は高くなるがワンルームという選択をした。
3ヶ月で家賃は27万。
月9万円……
家具家電付きとはいえ、これは高すぎではないか。
北海道出身の私はそう思う。
部屋の契約は留学会社に依頼していて、留学前に部屋を選ぶこともできなければ、見ることさえできなかった。
でも、9万もする部屋であれば、きっと広くて快適だろう、間違いなくそうだ、と信じて疑わなかった。
でも、違った。
お部屋とのご対面😀
「こちらがお部屋です」
留学会社から派遣された韓国人のスタッフさんに案内され、1年間お世話になるお部屋に入った。
「狭い」
「狭すぎる」
「こ、この狭さで9万?」「北海道だったら普通に良いところに住める」
これが私の第一印象だった。
その後、スタッフさんが洗濯機の使い方やその他の諸注意事項を説明してくれたが、「この部屋の広さに対して9万は高すぎる」が頭から離れずに、
スタッフの声は右から左へと流れていった。
「まあ、立地が良いから。9万くらいするのかもしれない」
そう、自分に言い聞かせた。
事実、後からわかったことだが、韓国の賃貸は、基本的に保証金というまとまった金額をお預けして、退去時に返却されるという制度がある。その保証金が必要ない物件のため、月額の金額が高くなっていたそうだ。
さらには基本的に1年という短期で賃貸物件を借りることは難しいので、留学会社が間に入ってくれていて、1年間という短期でも借りることができた。そういった諸々の事情と、地下鉄駅徒歩5分という好立地のため、この金額は決して高すぎるわけではない。
しかし、これを知るのはもっと先であり、
しばらくは、周りの留学友達の家賃と比較しては、良くない物件を借りてしまったと、落ち込んでいた。
恐怖の虫刺され💦
家賃のお高い部屋で暮らし始めて1週間。
両足に小さな赤い斑点がいくつかあった。
触ってみると少しかゆい。「虫刺されかな?」と軽く考えていたら、
次の日、その一つ一つが赤く腫れあがり猛烈な痒みが襲ってきた。
両足併せて20か所以上。
蚊に刺されたのかと思ったが、蚊に刺された痒みとは次元が違う。
痒すぎて全てのことに集中できない。
かゆみ止めを買いに行かなくちゃ!
韓国語もまだうまく話せないのでお店に行くのが怖かったが、
行くしかない。
これは一刻を争う事態である。
家の近くの個人薬局っぽいお店のドアを恐る恐る開けた。
つづく……
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