いつかの話
銀河君!今、君、思考していましたね?
ごめんなさい。
先生、いつも言っていますよね。
思考というのは、人間にとって争いの元なのです。
皆さんももう一度、先生の言うことをよく聞いてください。
人が最も醜くなる瞬間はいつだと考えますか?
先生はね、考え方の違う人を攻撃することだと思います。善/悪ではなく、同/異で、他人を攻撃する人。
これは皆さんが生まれるずっと前の話です。
日本では、SNS、名前や身分を隠して自己発信をする場がありました。
身分隠せるとなると、悪口や嘘、攻撃が自然に増えていって、それは当然、社会問題になっていきました。
そこで、昔の人はアイデアを出し合いました。
どうすれば攻撃を規制できるのか。
どうすれば心を穏やかに発信できるのか。
それでも答えは出ませんでした。
その間、何人もの人が死にました。
答えはとうとう出ませんでした。
そこで、発想を変え、意見を持つことを禁止するということに話は落ち着いたのです。
意見を持たなければ、ぶつかることはない。
これが、私たち日本人が出した、答えなのです。
だからね、考えることをやめなさい。
価値観という言葉を、軽々しく使ってはいけません。
では、授業を再開します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?