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実話 ポルターガイスト 後編

ここからはAが脱走を画策し始めた頃のお話です。
(正しくない部分があったので一部改定いたしました。)

空気を入れ替えようとすると
すかさずゴキと蚊が侵入して来、一日中ビクビクして過ごすことになる。
ドアの向こうにはダンゴムシが山のような塊になっている。
その一部は、明らかに私の部屋のドアに向かって来ており
中に入ろうとしているかのようにしか見えない。

A はコミュニティの中に決して求めていない
恋愛感情の心理的な駆け引き、嫉妬、見え隠れするエゴ、会話の駆け引き、思春期の名残、これら実際には存在しないものへの疑心暗鬼の思い込み。

いろいろと好まざる流れを感じたAは
流れを変えるべく 風水を調べ直し、部屋の配置換えをし、
コミュニティー・エスケープの許可をそれとなく取り
誰も傷つけないようにフェードアウトしていくのだった。

本番はここからだった。

深夜に、アパートのドアの鍵が ガチャっと 解除される音が鳴り響く。
うわxtyU !       しーーーん
誰が入ってくるのか?  ドキドキ

そのまま身構えるが、誰も入ってこない。
当時 A は、精神的に参ってたので、
自分で開けて、戻ってきて、開けていないふりをし、開けられたふりをし、驚くふりをしているのではないだろうか?と、真剣に思った。

ポルターガイストに関する調査文献の中には、
被験者がものを壊して、ひとりでに壊れた、と主張する場合もあった、と書かれていたからだ。

しかし、その心配はなくなったのであった。

1日2回 5日で10回 その超常現象は続いたからである。

玄関の前にある鉄柵が、数十メートルに渡り 信じられないほどの騒音を発しながら強振動している。
枕が部屋の端っこまで飛ぶ。
更なる部屋の配置換えの最中に、カーテンがカーテンレールとともに吹っ飛び、壁のセメントが部屋中に飛び散る。
作ったラーメンが、垂直に20cm 真上に吹っ飛び、お食事タイムがお掃除タイムに。

結構、慣れてきた。 次は、何が起きるのだろうか。
24時間身構えることに。

バスタブに浸かって至福の時間が来た瞬間、玄関が開くような風圧を感じ、
頭の真後ろの耳元でドアがガチャ!っと開く。
A は溺れるかと思った。
やはり慣れることはできない。

以降、
A はコミュニティから、存在した痕跡を消し去る事に専念した。
その為か、すべての現象は 徐々にではあるが、比較的短時間で消えたのであった。

人の集合は、物質的な時空関係に存在しあい、
肯定も否定も強いエネルギーを生み出すなあと思います。

心と身体は、物質の時間空間に属しているので
状況を変えるためには今のみに集約される空間を形作るというイメージがポイントかも。
現状を過去にしてしまい流して
今のみが存在する空間を作る為の用意をする必要はありそうです。

実話 ポルターガイスト 前編|たよろよろ図書館DataBase (note.com)




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