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【何の根拠もないシリーズ】「ため池があるから」と早明浦ダムへの出資を拒んだというデマ

※ほぼ全ての内容に対して誰にでも確認できるソースを用意しています
※特定の県が「良い」「悪い」という話ではありません

◾️例によって何の根拠もない

いつものように
論拠となる公的資料は何一つとして明示されていません。

◾️いくらなんでも雑すぎる

このデマは「ため池がある」つまり、
「ため池があるから水に困っていない」ことが出資拒否の理由だと言っています。

昔から水不足に苦しみ、水不足のせいで大量のため池を作らなければいけなかった香川県が、です。

このデマは頭が足りていませんし、考えた人は頭がありません。

資料を元に検証します。

◾️過去の渇水についての記録が当然ながら存在します

香川がたびたび渇水に苦しめられていた事がわかります。
記録を踏まえてデマを解釈するならば、香川は「ため池のおかげで早明浦ダムなど必要ないほど水には困っていなかったが、たびたび渇水に苦しんでいた」という訳の分からない状態になってしまいます。

このデマは頭が足りていませんし、考えた人は頭がありません。

◾️水が必要ないなら香川は「吉野川総合開発計画」に参加する理由がありません

早明浦ダムは以下の四つの目的を持つ多目的ダムです。

1.吉野川流域(徳島県)の洪水調節
2.吉野川流域(徳島県)の流水維持
3.四国四県へ新規用水の供給を行う
4.発電を行う(愛媛県と電力会社)

1.2.4は香川には何の関係もありません。
この状態で3の水の供給すら必要ないのであれば、香川県には開発計画に参加する理由が無くなってしまいます。

この頭の悪いデマを考えた人にアドバイスしますと、「出資拒否した」の部分を「参加しなかった」あるいは、どうしても香川が悪い事にしたいのであれば「参加拒否した」に変更することをお勧めします。

そうすれば少しだけマシな嘘になるでしょう。

◾️多目的ダム開発の為の会議に香川は第一回から参加しています

昭和37年7月14日より「吉野川総合開発部会」が開かれており、水の配分や、出資の配分について具体的な調整が行われています。
この部会に香川は初回から参加しています。

上にも書いた通り、「ため池がある」事を理由に出資拒否するならば、そもそも部会に一度たりとも参加する必要がありませんし、水の配分や、その費用分担について話し合う意味もありません。
「ため池があるから出資拒否した」は論理と現実を置き去りにしています。

ここまでの説明で「ため池があるから出資拒否した」は「ただの嘘」であることが理解いただけたと思います。

◾️ダム建設の試案が出た際反対したのは香川ではない

吉野川総合開発計画は、関係機関の地道な努力により、やっと昭和29年8月に調整試案としてまとめられたものの、銅山川分水問題を契機として、昭和30年ごろから徳島県に分水反対の機運が強まり、日本経済の高度成長による全国的な開発志向の高まりの中で、停滞を余儀なくされていた。

香川用水誌
P194より引用

記録に基づいた事実を申し上げますと、ダム開発「調整試案」が出た直後の昭和30年ごろから「徳島県」が分水に対して反対の姿勢を見せていました。

吉野川総合開発計画(徳島県の立場)
◇当初から分水反対の立場を主張
「吉野川はその功罪(洪水禍と利水)合わせて本県のもの」
「ダムの必要性は認めるが、香川分水には絶対反対」

吉野川水系の水利用と徳島県
資料-3より

香川「ため池があるから出資拒否」
❌ まちがい

徳島「ダムを作っても良いが香川分水には絶対反対」
⭕️ せいかい

◾️結論

・何の証拠も根拠もない
・「ため池がある」を理由に出資拒否はあり得ない
・「ため池がある」を理由にするならば、香川はダム建設に参加する必要がない
・開発部会に初回から参加している
・多目的ダムを作る事になった際、反対したのは香川ではない

以上を理由に『香川が「ため池があるから」と出資拒否した』は完全にデマである、と断言します。

デマではない事を証明するのは本当に簡単です。「証拠となる根拠」を提示すれば良いだけですから。

「証拠となる根拠」をよろしくお願いします!

そもそもため池の水は飲めません!!

※県内に 12,269箇所存在(令和3年4月1日現在)するため池のうち、僅かに存在する「上水として利用される事を想定して作られた大型ため池(まんのう池)」を除く
※なんだこの補足…

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