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コミュ力を底上げする方法

2018/05/31

ぷりんさんから質問いただきました。

Q:あたしあんまり人と
うまく喋れなくて
それで学校でこの間
クラスメイトの子から
「あんたコミュ障だよね」
って言われました。

あたしだって
みんなと楽しく
おしゃべりしたいです。

でも言葉にしようとすると
うまく出てこなくて。

コミュ障って
障害なんですよね?
それとも病気ですか?
うまく言えない
あたしが全部
悪いんでしょうか。

あんたコミュ障だよね
って言われたのが
なんかショックで
いろいろ調べてるうちに
このサイトが見つかったので
質問してみました。

よろしくお願いします。




コミュ障は障害でも病気でもなんでもない。ただ喋れる環境が整っていないだけ


A:ぷりんさん
ご質問ありがとうございます。

「コミュニケーション障害」
いわゆる「コミュ障」
については
様々なメディアでも
取り上げられたり
本屋さんに行っても
コミュニケーションスキルや
コミュニケーション障害
についての本がたくさん
売られていますよね。

そういった世の中の意見や
主張をひとまず
脇に置いておいて
僕の所見を僭越ながら
言わせていただくと

「コミュ障は
障害でも病気でもなく
ただ自分が楽しく話せる
環境が整っていないだけ」

だと僕は思ってます。


自分を出して楽しく話せる場所は必ずある


僕が中学生だった頃です。

こういう言い方も
あれなんですが
当時クラスメイトの中に
ものすっごく地味な
男子生徒がひとり
いたんですね。

その子は
誰かが話しかけると
すぐに顔を真っ赤にして
もじもじしながら
「うん」とか「すん」とか
消え入りそうな声で
受け答えをするんです。

教科書の朗読は
いたって普通にこなせるのに
人との会話となると
途端に殻に閉じこもって
しまうような子でした。

クラスのみんなが
卒業式の日に
「彼と話している奴を
ついぞ見ることはなかった」
と言っているのが
印象的だったのですが
僕は一度
見てしまったのです。

彼が
理科室で飼育されている
メダカととても楽しそうに
お喋りをしている姿を。

「メダカと喋ってる!」

当時はびっくりしましたが
今になって思うと
それが彼にとって
唯一楽しくお喋りできる
環境だったんだなと
思うのです。

クラスメイトと話すときは
もじもじしてしまって
なかなかうまく話せない。

でも
たったひとり
誰もいない理科室で
人ではなく
生き物が相手なら
自分を思い切り出して
楽しくお喋りできる。

きっと彼からしたら
その時間
その空間こそが
理想的な
コミュニケーションスペース
だったのだと思います。


喋れないのではなく相手に気を使っているだけ


話が長くなってごめんなさい。

ですがぷりんさんにも
思い当たる節が
ありませんか?

普段もの静かな子が
コミケの話になった瞬間
マシンガントークを
くりだしてきたり
逆にクラスでいつも
ハイテンションで
元気が取り柄のような子が
家では全く口を開かず
本ばかり読んでいたり。

仮にどこにいても
誰といても無口
という子がいたとしても
それは障害でも病気でもなく
単にその子の個性です。

少し話が逸れますが
無口な人は
「誰とも会話をしない人」
というわけではありません。

「自分と対話」
をしているのです。

そしてここからは
僕の偏見に
なってしまいますが
無口な人が
誰かに話しかけられた時
自分とどのような対話を
しているのかと言いますと

「こんなこと言ったら
相手はどう思うかな」

「その質問に
どう答えたら相手は
傷つかないかな」

「自分の気持ち
わかってくれるかな」

など
基本的に相手への気遣いが
多いように思います。

もちろん
人見知りであったり
周囲への警戒心が強かったり
自信がなかったり…
という場合もあります。

ですが僕が見てきた中では
無口な人は
まわりの人の気持ちを
考えすぎてしまって
うまく言葉として
伝えられない。

そんな方が多かったのです。

ぷりんさんも
「本当はみんなと
楽しくお喋りしたい」
と思いつつも
いざ言葉にしようとすると
うまく出てこないのは
ひょっとしたら
ぷりんさんなりに
相手に気を遣っていたり
相手に合わせなきゃ
と思っていたりなど
頭の中でその発言に
ブレーキをかけている
なにかがあるのでは
ないでしょうか。

でも
よくよく考えると
コミュニケーションって
そこまで相手に
気を遣いながら
するものではないですよね。

もちろん
ある程度マナーとして
少しばかり
気を遣うことはあります。

しかし
気を遣い過ぎて
言葉が出てこないとなると
それはやはり
「環境」
が良くないのかなと
思うのです。


コミュニケーションを円滑にするための環境とは


この場合の「環境」とは
「場所」
「人」
「持ち物」
「服装」
「雰囲気」
「話し方」など
会話をする人を取り巻く
すべてのものを指します。

例えば先述の
メダカと喋っていた彼の場合
・誰もいない理科室という
静謐な場所で
・物言わずちろちろと泳ぐ
メダカに対して
・水槽に空気を送り込む
エアーポンプの音を
聞きながら…
というのが彼にとって
話しやすい最適な
環境だった
ということになります。

それと同じように
ぷりんさんにも
あるはずなのです。

自分にとって
心地よい空間で
好きなことを話せて
その話にうんうんと
共感してくれる相手がいて
話してるうちになんだか
心が躍りだしてくる
環境というものが。

もし今
そういう環境が
なかったとしても
今後絶対にできます。

「絶対」
と言い切れるのは

「誰かと楽しく
お喋りしたい!」

という強い意志を
ぷりんさんが
持っているからです。

意志が強ければ強いほど
普段の意識や行動が
変わっていきますからね。


コミュニケーションを円滑にするための環境の整え方


ではここから先は
話しやすい友人と
環境のつくりかたについて
僕なりに
解説させていただきます。

頂いたご質問から察するに
ぷりんさんは現在
学生さんでしょうか。

そうなりますと
メインの活動スペースは
「学校」
になるかと思います。

先ほど「環境」とは

「場所」
「人」
「持ち物」
「服装」
「雰囲気」
「話し方」など
会話をする人を取り巻く
すべてのものを指す。

とお伝えしましたが
これを「学校」に
置き換えると

場所:教室
人:クラスメイト
持ち物:筆記用具・教科書
服装:制服

あたりになると思います。

雰囲気に関しては
授業中は緊張感があって
静かだけど
休み時間は
ワイワイガヤガヤしてて
あまり落ち着けるとは
言い難いかもしれませんね。

いづれにしても
学生のみなさんからしたら

「毎日同じ服を着て
いつものスペースで
いつものメンバーと
同じ教科の
同じ内容の勉強をする」

という
学生の本分という意味では
あまり
代わり映えのしない日常…
もっと言ってしまえば
刺激のない環境
と言えるかもしれません。

このように
「みんなと同じ場所で
同じことをする」
といった
これといって
特徴のない環境にいると
会話の糸口が
見つけにくいです。

なので
話しやすい友人や環境を
つくりたい場合は
「場所」
「人」
「持ち物」
「服装」
「雰囲気」
「話し方」
これらを
ひとつでも多く
変えていく必要があります。

たとえばぷりんさんが
本好きだとしましょう。

好きな作家さんについて
誰かと話したい!
新作の感想とかを
語り合いたい!
と思ったら
普段の活動スペースを
教室から図書室に
変えてみるのです。

そうすると
場所:図書室
人:読書好き
持ち物:本
雰囲気:落ち着いてる。


このように教室という
画一的なスペースから
図書室という特異的な
スペースに変えることで
そこに集まる人や雰囲気が
ガラッと変わり
自分にとって
心地よい空間に
することができます。

そんな場所にもし
ミステリーばかり読んでいる
クラスメイトがいたとしたら
「ミステリー好きなの?」
「その作家さん面白いよね」
といった一言がきっかけで
ミステリー談話に花が咲き
気がついたら
そのクラスメイトと
仲良しになってた!
なんてことも
あるかもしれません。

もし読書ではなく
楽器の演奏が好きなら
吹奏楽部や軽音楽部に
所属してもいいですし
服が好きなら
普段は着ないような色の
カーディガンを着て
雰囲気を変えてみたり
アニメが好きなら
好きなキャラクターの
キーホルダーを
通学用のバッグに
つけてみるとか
校外で
アニメ好きのための
コミュニティやイベントに
参加してみるのも
おすすめです。

このように
自分と同じものが好きな人達に
囲まれた空間に身を置いたり
好きなものを身につけて
雰囲気を変えてみたり
持ち物を
変えてみたりすることで
周囲の人たちとの共通点が
増える可能性が上がるため
会話の糸口も
見つけやすくなり
話も弾むという
メリットが生まれるのです。


多くの人は「自分の話」をしたがっている


多くの人は基本的に
「自分の好きなもの」

「自分が普段考えていること」
などの「自分の話」を
したがる傾向にあります。


最後になぜこんなことを
書いたかと言いますと
ぷりんさんが
「言葉にしようとすると
うまく出てこない」
と仰っていたからです。

話したい気持ちがあるのに
うまく表現できないって
とてももどかしいですよね。

ですが
話すだけが
会話ではありません。

人の話を
聞いてあげるだけでも
それは立派な会話なのです。

今後
もしぷりんさんが
環境を変えたことで
クラスメイトの誰かに
話しかけられた時も
別に無理をしながら
話そうとしなくて
大丈夫です。

それよりも
話しかけられた時の内容を
そっくりそのまま相手に
質問し返してあげましょう。

なぜなら人は
自分が一番話したいことを
相手に質問する習性が
あるからです。


なので受けた質問を
質問してきた相手にも
してあげると
相手は喜んでその話を
してくれることでしょう。

そして相手に
思う存分
自分の好きなことについて
話をさせてあげるのです。

そうすると
何が起きるかというと
たくさん話すことで
満足した相手は
「今得られている満足感は
ぷりんさんのおかげ」
と思うようになり
その気持ちが巡り巡って
「またぷりんさんと
お話したいな」
に変わります。

「聞き上手はモテる」
というのは
このあたりにも理由が
あるのです。

自分の話を
最後までしっかり
聞いてくれる人って
本当に少ないですからね。

だからもし
楽しくお喋りしたい
という気持ちがあっても
すらすらと
言葉が出てこないのなら
まずは相手の話を
聞いてあげてみてください。


話を聞いているうちに
自然と仲が良くなって
気づけばふたりで楽しく
お喋りできている
なんて日が来るのも
時間の問題となるでしょう。

おしまい。


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