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奇跡の男・アイアンマン

某病院とだけ申しておきますが、8人部屋という
格安の病室におりました。

そこで、たまたま隣り合わせた奇跡の男について
ご紹介させてもらいます。

ワタシが入院して、1週間が過ぎた頃にその方が
入ってこられた。

元々、ある建設現場にて事故に遭われて瀕死の重
傷を負い救急搬送されてきたらしいと聞かされた。

当然、そんな状態から今の病室に移るまではIC
Uに1ヶ月近くいたようであった。

一見するとスキンヘッドでコワモテの印象なのだ
が、話を伺うとエピソードの塊りと言うぐらい面
白いのである。

何がそんなに?

だって普通、瀕死の重傷だった人が病院の中で笑
い声は絶えないし、見舞いの方々が連日ぞろぞろ
と来るわで病室が盛況なのだ。

看護師のおねーさん達もキャアキャアなんて言う
と大げさかもしれないがまさにそんな状態なのだ。

話を本題に戻すが、この方事故に遭われた当初、
全身打撲で肋骨が肩から飛び出てたり、右腕も骨
折で搬送された時点で意識がかなり遠のいている
と言った状態であったらしい。

ICUで3日間昏睡状態で、とうとう心拍数のモ
ニターが止まった。

全身に着けられた点滴の管を外そうとした瞬間、
奇跡が起きた。
かすかにモニターが動いた。

それを見た医師が、管を外そうとした看護師に

「ちょっと待て!」

その瞬間、カッと目が開いたらしい。

そして奇跡の男が自ら、口に咥えていた管を抜こ
うとしたらしい。

「あー苦しい」と言ったか。

なにせ、その方から伺ったハナシをそのまま書い
ているだけである。

とにかくありがとうございます。