見出し画像

受験生の妹へ

大学卒業を目前に控えた私は、最近思うことがある。
「なんだかんだ、色々大変なことも、当時辛いと思っていたことも乗り越えてきたなあ」
ということだ。
大小様々に悩みは尽きなかったが、どの道に進んだとしてもそこで毎日を過ごし、乗り越えてきたなと最近感じるのだ。
「社会でろくに働いていない奴が」と言われればそれまでだが、この二十数年でも確かに悩みはあったし、明日が来てほしくないと思う日もあった。それでも、色々乗り越えながら進んできたんだ、ということをとにかく実感している日々である。

そんな中、妹が受験を迎える。今日が一日目で明日が二日目だ。
どんな結果であれ、道は続いてゆくし、その日常の中でお腹を抱えて笑う日もあれば、辛い日もある。だから、あまり結果ばかりを気にしないで全力で向かってこい、と言いたい。
でも、やりたいことを全力でやってほしいとも思う。
私は大学時代に教授やゼミの仲間に恵まれ、研究の楽しさを知った。
卒論はもちろん大変だったが、その探究過程が楽しかった。
「より深く研究したい」という淡い夢ももつことができた。
たくさんの本を読み、仲間と意見を交わす。
すごく恵まれた環境だったと思う。
妹には自分が本当に追究したいことに全力で取り組んでほしい。
その環境を手に入れるには今、頑張るしかないんだよな。
きっとそのことを一番よくわかってるから机に向かい続けたのを一番近くで見てきたから。がんばれ。

受験生の妹へ

十二月の真夜中に換気された部屋で卒論を書いていた姉より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?