11:ゲイのおじさんが40歳で女友達と結婚して子供を作り、ゲイを隠さないまま暮らしているという話・東京タワーがなくなる日

「昨年取り壊しが決定した東京タワーが、本日解体されなくなりました」

東京タワーの無くなってしまった東京。
特に何かの役に立っているわけではないけど、見上げるといつもそこにある。
時に勇気をくれたり励ましてくれたり、たまに驚くほど美しく輝いていたり。
そんな東京のシンボルが無くなってしまった。

そんな気持ちで迎えたSMAP解散の日。

初めに言っておくと、僕は特にSMAPのファンではなかった。5人の名前と顔、そしてキャラクターが一致して、メジャーな曲は知っている程度の状態。

僕がファンにならなくてもいつもTVの中にいたSMAP。

彼らは頼まなくても年に1〜2回は例の花の歌を歌ってくれて、ここぞという時には5人揃って登場してくれる。存在することが当たり前だったので、まさか無くなってしまう日が来るなんて思ってもみなかった。

5人で揃った映像を見ることはできなくなるの?
グループ名はTVでは‘言ってはいけないキーワード’になるの?
もうあの花の歌は聞けなくなるの?
過去の映像は見られなくなるの?

いつもTVをつければ当たり前のようにそこにいてくれた。
あえて気に留めることのない空気のような存在。
それが無くなってしまうことが確定してしまった。

ファンじゃなかったからこそ解散のニュースの衝撃が強く、その事実を受け入れるのにとても時間がかかってしまいました。

どうしてこんなことになってしまったのか?
なぜ解散しなければならなかったのか?
何で?何で?
どうして=====!!!!!

TV報道やSNSの情報、業界で働く友人経由など、国民的グループの解散劇に関して友人経由で色々な情報が入ってきていました。

5人全員での移籍が途中で1人のメンバーの意見が変わり、最終的に解散に至った。

真相はさておき一通りの情報を整理した結果、僕の認識はそんな感じ。

5人の意見が分かれるのは当然のことだと思った。だから「残る人」と「出ていく人」、どちらも正しいと思った。グループの価値なんて本人達が一番分かっていただろうし、ファンでもない僕がとやかくいう事ではないのだけど、僕はなぜ1人のメンバーの意見が途中で変わってしまったのかが気になってしまった。

そうか、彼はグループ内で唯一の既婚者なのか。

単純にメンバーの性質を分けて考えたと時にそんな風に思ってしまった。運命を共にする契約書にサインした同志(家族)がヒントやアドバイスをくれたのかもしれない。人生を共に生きていく覚悟で結婚しているわけだから、目先の状況だけでなくある程度先を見越し考え抜かれたアドバイスに違いない。あくまでも僕の妄想では明日けれど、パートナーの助言が大きく影響しYESがNOに変わる、そして最終的にはその答えが彼の本意となった。その一連の流れをイメージした時に妙に納得してしまう自分がいました。

どちらかというと僕は、人からよく相談を受けるタイプ。一見柔らかそうに見える人柄なのか、一般的な人とはちょっとだけ違う経験を重ねてきたからなのか、自分ではよく分からないけど、今まで軽い相談から裁判沙汰になるような重いものまで様々な相談に乗ってきました。相談者は基本、周りにいる友人たち。もちろん親身になって、相談者にとって一番良い結果や未来をイメージしながら対応してきた。しかし、それはあくまでも「外野」としての立場だったからできたことなのではないか?相談者が友人ではなく人生をともに生きるという契約を交わしている人だったら、同じようなアドバイスや答えになっただろうか?

僕の周りから長年一緒に過ごした友人達が東京を離れていった時を同じく、日本のTVを象徴する国民的グループの解散は、

今の僕に足りないもの、必要なもの、
今の僕が抱えている不安、置かれている状況、
目に見えないものが一つのエピソードとして形になった、そんな出来事でした。

この出来事を機に、僕の人生の選択肢に全く登場しなかった「結婚」が
一気に身近なものになっていくのでした。


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