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「隠れた脳」シャンカール・ヴェダンタム



脳、無意識が作り出す判断のバイアスについては数々の本を読んできたが、この本は実例を用いながらエッセイ的に書かれていて興味深く、示唆に富むことが多い。

脳のバイアスは人とのつながり(関係性)において増幅するので要注意。

つまり狭いコミュニティには愛情は強く働き、規模(数、距離)が大きくなると人は非情になる。

人間の脳の構造的には、本当に仲のいい人は150名しか作れないらしい。(150人理論は、ダンパー係数としても有名)

さて、あなたにとっての150人は誰か!?

⭐️⭐️⭐️⭐️
シャンカール・ヴェダンタムの著書『隠れた脳』は、私たちの行動や判断が無意識のバイアスによってどのように影響を受けているかを探求する社会心理学の本です。この作品は、日常生活での無意識の影響を具体的な事例と科学的研究を通じて解き明かし、読者に自己認識と行動の理解を深める機会を提供します。

評価のポイント

1. 無意識のバイアスの科学的根拠
  本書は、無意識のバイアスが私たちの行動にどのように影響を与えるかを、心理学者アダム・アルターとダニエル・オッペンハイマーの研究など、多くの科学的研究を引用して説明しています。これらの研究は、読者が無意識のバイアスを理解し、日常生活での意思決定にどのように影響を与えているかを考えるきっかけを与えます。

2. 具体的な事例による説明
  ヴェダンタムは、具体的な事例を用いて無意識のバイアスを説明します。例えば、人々が発音しやすい名前の会社を高く評価する傾向にあることや、子供たちが肌の色に基づいて人々を判断する実験など、読者が共感しやすいエピソードが豊富に含まれています。

3. 読みやすさとアクセシビリティ
  著者はジャーナリストとしての経験を活かし、専門用語を避け、平易な言葉で複雑な心理学的概念を説明しています。これにより、専門家でない一般読者でも理解しやすくなっています。

4. 社会的意義
  『隠れた脳』は、人種差別や性差別などの社会問題に対する無意識のバイアスがどのように影響を与えているかを探り、これらの問題に対する新たな視点を提供します。これは、現代社会において非常に重要な議論であり、読者にとって意義深い内容です。

総合評価

『隠れた脳』は、無意識のバイアスに関する洞察に満ちた本であり、科学的根拠に基づいた説明と具体的な事例が組み合わさっています。著者の平易な表現は、専門的な知識がない読者にも理解しやすく、社会心理学に興味がある人々にとって価値ある一冊です。また、社会的な問題に対する無意識のバイアスを考える上で、重要な洞察を提供しており、多くの読者にとって啓発的な体験をもたらすでしょう。そのため、この本はプロの書評家からも高い評価を受けるに値する作品です。私の評価は、5つ星中4.5つ星です。


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