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日本の技術力をもつ半導体メーカーに外資系スピード感を取り入れたら働きがいのある会社に生まれ変わった

半導体の先端技術に外資系のダイナミズムを注入し、新たな未来を共に築く―最高の働きがい、ここに生まれ変わる‼️

第1章 日本企業と外資系企業の要職を歴任してきた経営者が挑む、「働きがいのある会社」とは――

- 働きがいとは、やりたい仕事に挑戦できる「やりがい」と、快適な環境で働ける「働きやすさ」が備わっていることである。
- 日本企業には、やりがいや働きやすさを感じられない理由が多くある。例えば、チャンスが少ない、評価が不公平、コンプライアンスが弱いなどである。
- 外資系企業には、個人に裁量を与えたり、明確な評価基準を設けたり、法令や安全を守ったりして、やりがいや働きやすさを提供している企業がある。
- 日本企業にも、高い技術力や協調性などの長所がある。日本企業と外資系企業の良さを融合させることで、「働きがいのある会社」をつくることができると著者は考える。

## 第2章 働きがいが感じられなかった半導体メーカー、そこには日本企業特有の弱点があった!

- 著者は、「技術立国日本」への思いから、半導体メーカーであるエスアイアイ・セミコンダクタの社長に就任した。
- エスアイアイ・セミコンダクタは、通信関連にシェアをもっていたが、成長は頭打ちで、働きがいがあるとはいい難い会社だった。
- 日本企業に特有の弱点として、著者は以下の4つを挙げる。
   - ピラミッド型組織による階層化と横並び
   - 消極的な受け身体質と市場の変化への対応力の低さ
   - 年功序列の賃金体系と能力開発の不足
   - ムダの多さと業務効率の低さ
- また、日本企業のビジネスパーソンに特有の弱点として、以下の4つを挙げる。
   - 英語力の低さとグローバル人材の不足
   - 自分のキャリアを自分で決められないという思い込み
   - たたえる文化の欠如とモチベーションの低下
   - テレワークやサテライトオフィスなどの新しい働き方への抵抗感

## 第3章 ピラミッド型組織を廃止し、多様な人材が活躍できる組織をつくれ!

- ピラミッド型組織は、階層が多くなり、コミュニケーションが悪くなり、やらされ仕事が増えるという弱点がある。
- 著者は、階層を減らして筋肉質な組織に変更し、従業員に大きな裁量と責任を与えた。これにより、従業員のやりがいとリーダーシップが高まった。
- また、世界中の拠点を一つにまとめる工夫をし、横のつながりを強めるためにプロジェクトチームを結成した。これにより、組織の柔軟性とスピード感が向上した。
- さらに、広報・コミュニケーション部門を強化し、ブランディング活動を行った。これにより、社内外の認知度とモチベーションが高まった。

## 第4章 消極的な受け身体質を改善し、積極的に市場を動かす企業へと舵を切れ!

- 大企業が成熟期・衰退期を脱するには、「守り」から「攻め」への独立が必要である。著者は、エスアイアイ・セミコンダクタを親会社から分離し、エイブリックとして独立した。
- 著者は、従業員との面談で意識統一を図り、営業部門の意識を180度変える「値戻し活動」を開始した。これにより、半導体単価の低下に歯止めをかけ、利益率を向上させた。
- 著者は、完了日と「マイルストーン」をきちんと定め、目標を達成するための仕組みをつくった。これにより、新製品の開発や市場の開拓が進んだ。
- 著者は、社名をエイブリックに変えたことで、社員の意識と社風を一新した。これにより、通信関連だけでなく、自動車用途や医療用途などへの進出も果たした。

## 第5章 年功序列の賃金体系を廃止し、従業員の能力を飛躍的に高める人事制度をつくれ!

- 著者は、全従業員が経営方針を理解していることを確認し、モチベーションを高める人事評価制度を導入した。これにより、成果に応じた報酬や昇進のチャンスが増えた。
- 著者は、グローバル人材に必要な英語力とITリテラシーを高めるための教育プログラムを実施した。これにより、従業員のスキルアップと国際競争力の強化が図られた。

第6章 徹底的にムダを排除し、従業員の業務効率を向上させる仕組みをつくれ!

- 本業に打ち込む時間を増やすために、会議の時間や回数を削減し、必要な人だけが参加するようにした。これにより、会議の質と効果が高まった。
- 女性の優れたリーダーシップを発揮させるために、女性社員の活躍を支援する「A-WIN」という組織を設立した。これにより、女性社員のキャリア意識と自信が高まった。
- 環境・安全衛生の取り組みを進めるために、ISO14001の認証を取得した。これにより、環境負荷の低減とコスト削減が実現した。
- 全世界からアクセスできる新会計システムを導入した。これにより、経理業務の効率化と透明性の向上が図られた。

第7章 未来へバトンをつなげ! 日本発グローバル企業のロールモデルを目指す

- 「従業員がわくわくしながら働ける職場」が改革のカギであると著者は語る。そのためには、経営者のビジョンと情熱が重要である。
- 日本企業と外資系企業の良さを融合してアップグレードすることで、エイブリックは半導体業界のリーディングカンパニーになった。
- 他企業や研究機関とグローバル連合体づくりを目指すことで、エイブリックは新たな市場や技術に挑戦している。
- 働きがいをさらに高め「人材輩出企業」へと進化することで、エイブリックは優秀な人材を育成し、社会に貢献している。
- 日本発の成功モデルを打ち出すために、エイブリックは改革を続けている。著者は、日本の技術力と外資系のスピード感を持つ企業が、世界に誇れる企業になると信じている。


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