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多文化親子の大学シンポジウム

所属している地域の日本語教室が、都内大学と組んで体験ツアー&シンポジウムを行いました。日本語教室に来ている親子や、以前来日してからここで学び今は立派な大学生や社会人になっている先輩、また大学側の先生や学生など、総勢50人超が集合。日本以外に10か国の背景を持った人々が集まりました。

現役生主導で大学見学ツアーと学食でのランチ、午後は来日後日本語で苦労した経験を持つ若者たちの経験談と小学生、親、中高生と若者の3つグループに分かれてワークをしました。

このワークが面白がすばらしかった。
私は大人グループに参加、テーマは「幸せって何?」。
付箋に思うことを書きだしていきます。
子どもにどんなことを望みたい?ーと質問すると、多くのお母さん、お父さんは「いい大学に入る」「日本語の勉強をがんばる」「いい仕事につく」を挙げました。その中でも「健康で幸せ」「人のことを考えて優しい人になること」と言ったお母さんもいます。
子どもにとって必要なことは?ー「友人」「先生」「幸せな両親」
うれしかったことは?ー「子供が私のことを考えること」
「すごーい」「そうですねー」とうなづいたり、「私はね・・・」と違う意見が出てきたり。
最後に「やっぱり子供の笑顔が一番ですね!」とまとめてくださったバングラディッシュの3娘を育てるお母さん、素敵です。
日本語のレベルに差があり、話し合いの内容が十分には理解できない方もいます。が、翻訳機をつかったり、やさしい日本語にしたりすれば、ああそうかという表情で言いたいことがあふれてくるようでした。

自分にとって大切なものは「子ども」だとか「自分」だとか、各々持っている価値観について話し合う。日本語のレベルが云々は不要です。自分を表現したい、もっと話したい、伝えられるようになりたいと、だれでも思うのではないでしょうか。

また、このワークができるのは、ここでなら話しても大丈夫という普段のつながりも大切だと思いました。

日本語はあくまでツール。「さあ、日本語の勉強ですよ、ひらがなカタカナ、漢字…」と教えるよりも、まず!こんなことを話せる場を作らねば。人との信頼関係、楽しいと思える居場所があることが、学ぶ意欲を高め自律学習が生まれます。子どもも大人も同じですね。


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