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キタダヒロヒコ詩歌集

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三重県で詩や短歌、俳句を花びらのように書き散らしてきました。noteマガジンにまとめていきます。ぜひお読みいただけましたら嬉しいです。あなたのどこかに残る言葉がありますように。
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2023年11月の記事一覧

キタダヒロヒコ詩歌集 160

このあひだ櫛のやうだつた月が 今夜は雲の幕のうへにゐる、 冬の闇に円くひらいた窓、あるひは鏡、 またあるひは一顆の果實のやうにも 一顆の心臓のやうでもあり どれほど雲にかくれてゐようが わたしたち は その光りを心に浴むことができる (月が綺麗だ。) 2023.11.27

キタダヒロヒコ詩歌集 159

さつぱりと忘られしよりかろがろと今朝は石なりあすは風なり

キタダヒロヒコ詩歌集 158

そのひとは 蓋をして夢をみますと言ふ 今夜の月は櫛のやうだ、あの櫛の光りが 蓋の中をみたし そのひとがかかへるかなしみを やさしく梳ればよいのにと希ふ 2023.11.20

11年前、教え子Sとの往復引用から

いまから11年前、かつての教え子Sと、「自分が面白いと思った文章からの引用」をやりとりしていました。当時の11月17日に書いた文章です。 **************************************************************** Sとの往復引用を昨日うっかり止めてしまったので、 ルールどおり今日は私がSの送ってきた文章への感想を述べました。 不勉強な私はSの引用により『ジェイン・エア』という書を初めて知ったのですが、すばらしいです。

キタダヒロヒコ詩歌集 157

つらいけど慣れてしまった 「おれも」と言うひとと一緒に海を見ている