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02.ソウルフル・ワールド

1.今日の余談(ダサさと愛嬌)

「これは半年前、鬱で無職期間に描いたもの」

私は恵まれている。
日本に産まれ、家族は健康で、気の合う友人もいる。
しかし根暗で、真面目が故に反省をしすぎる節がある。
お豆腐メンタルどころか、形すらないんじゃないかというほど、メンタルは弱い。
真面目さがメンタルの弱さの要因でもあるが、崩れないように立たせてくれているのもまた真面目さだ。
他には、運が悪い。
大きなことではないのだ。ちょっとした残念が、毎日のようにある。
捉え方の問題だという人は是非、私と仲良くしてくれ、それには釣り合わない頻度のだ。きっとそれ以外が恵まれているための帳尻合わせだろう。
親しい人ほど、私のメンタルの弱さと運の悪さを理解してくれている。
あなたもそうだろう、親しい人ほど弱い部分も理解してくれているものだ。

そんな自分を諦めるのではなく、抱きしめて受け入れてやってほしい。
それはダサさから、愛嬌に代わる。
自分のダサい部分に直面した時は「またやったわ」と笑って愛してやろうではないか。
それでは行ってみよう。ソウルフルワールド。

2.あらすじ

ジャズピアニストになることを夢見る音楽教師のジョーに、ニューヨークのジャズクラブで演奏するチャンスが巡ってくる。しかし喜びもつかの間、彼はマンホールに落ちてしまう。そこには青くかわいい姿の魂(ソウル)たちの世界が広がり、人間として生まれる前にどんな自分になるかを決めていた。夢を追い続けるジョーがそこで出会ったのは、自分がどのようになりたいかを決められない「ソウルの22番」だった。

3.こんな日に観て

・夢を諦めた日
・何をしたいかわからなくなった日
・もう死んでも良いかもしれないと思った日

4.評価・感想

★★★★☆4.8 みんな今すぐ観てくれ。
視聴方法:自宅・ディズニープラス
誰もが知っている、子どもに夢を与え続けるピクサー。
いつしか私たちはピクサー作品から離れて、つまりは大人になっていった。
そんなピクサーが手がける、衝撃の大人向けセラピー映画。
この作品は観るタイミングを大事にしてほしい。
かくいう私も、1回目の鑑賞は精神状態がとても良い大学生の時であったため、うとうとしてしまった。

退職を決めた時、もう一度この映画を観た。
涙が止まらなかった。
たちまち大切にしたい作品となった。
今後の人生で躓いたときは何度でも観るだろう。
生きる意味を問われる現代社会で、
優しくあなたの全てを肯定してくれる、学校では気づけない人生の教科書。
人生に限界を感じた時、100分だけ時間をください。

以下、ネタばれあり

  • 中盤以降の展開
    マークは繰り返す日々の中で、絵やスケボー、楽器などを少しづつ習得している。
    暇つぶしでも、行動をしている彼は魅力的だ。
    ただ彼は、なぜ時間にとらわれているのかがわからない。
    後半に差し掛かり、主人公の目線が変わるのが1つ面白い仕掛けだ。

    これはマークの物語ではなく、マーガレットの物語だったのだ。
    立ち止まっているマーガレットは同じ日々を繰り返す。
    彼女はここに残りたいのだ。
    マークに連れられ町中に起こるささいな奇跡を探す中で、1つ奇跡が足りないことがわかる。
    重要なのは、彼女が現実を受け入れて行動した時に、奇跡が足りないと気づくこと。
    そしてそれは「愛情」として現れる。マーガレットにとってのだ。
    そう、マークが時間にとらわれた理由はない、これはマーガレットの物語なのだから。

  • 吉田的解釈
    性格の大枠はあらかじめ決められて生まれる。
    (自身の性格の難は考えない方が楽だという風に受け取った。)
    そして人生に目的などない。それは人が勝手に決めているだけだ。

    でも人生における「きらめき」だけは自分で見つけるもの、そして誰しもにあるもの。

あくまで「きらめき」は人生の目的ではない。
心が動くもの、熱中するもの、そして生きるための心の支え。
魂が壊れないように。

例えば"夢"に到達しても、何も変わらない。
"夢"は「きらめき」の延長であって、人生の目的ではない。
到達した瞬間、それは状態となり、日常の一部となる。
だけど人生は、世界は、輝いている。
「きらめき」があるから。

空を見上げるのだって、歩くのだって得意。
自分にとっては「きらめき」かもしれない。
それこそ日常の一部だと、人は言う。
大事なのはどう捉えるか、なんだってできる。

だから「きらめき」、心の支えが備わった後に、この世に生まれる。
誰しもに「きらめき」はある。

「これから、どうやって生きる?何をする?」
わからないけど、一瞬一瞬を大事にする。というのが主人公のこたえ。
なんだってできる。
「きらめき」は1つとは限らない。

5.まとめ

この映画は、自己肯定観(死生)を上げてくれる。
私にとって自己肯定観は、死生・日常・向上の3段階に分かれている。これは次回まとめる。
最後に、映画からのメッセージも含めた、今の私が感じたポイントをまとめる。
・つらい時は立ち止まっても良い。
・気負いすぎるな。探して見つからないものは、立ち止まったときに、向こうからやってくるかもしれない。
・一瞬一瞬が奇跡の連続だ。そしてその積み重ねが人生だ。
・ただしいつまでも立ち止まっていてはいけない。
・奇跡はいつだって、自らが動き出した瞬間に始まる。
・現実を受け入れ、奇跡を起こそう。少しの愛情と、少しの行動で。

退職後、私の時間は止まっている。
そこで映画への「愛情」で「行動」してみた。
続くかはわからない、ただ続かなくても良いから書いてみようと思った。
退屈に飽きたから。
さぁ、「奇跡」はこれから。

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