心エコーからの無脾症候群診断(19週)

[注意]中期中絶についての内容を含みます。嫌悪感等ある方は、読むのをご遠慮ください。
また医師からの話について、なるべくそのままの言葉で記載しておりますが、解釈の都合により誤りがある可能性もあります。気になることは担当の先生から直接お聞きして、ご判断くださいますようお願いします。

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18週になり、1ヶ月ぶりの妊婦健診の日となりました。

平日の為、午後仕事を休んで受診。
前回言われた心臓と胃の位置について、心配はしていましたが、今は恐らく検査が精密になってるから、細かく分かるだけで、きっと大丈夫だろうと大事には考えていませんでした。

順番となり、まずは技師の方がエコーをしてくれました。
その後先生がエコーを見ながら、説明してくれました。
「大きさは週数通りで、本来なら次の検診は1ヶ月後。ただ、以前NT(むくみ)があったことや心臓の軸がずれているように見える。また心臓の左心室が少し小さい。胃の位置も反対。内臓が反対でも正常に産まれてくることもあるが、来週心エコー担当の先生が来るから、当院で心エコーするか、大学病院で再度検診を受けてみるか」と話がありました。

大学病院は住んでいる所から車で片道2時間半かかり、すぐに検診を受けられるのか、何度も行かなければいけないのか不明確であったこと等から、来週心エコーしてもらえるなら、同じ病院で検査をしてもらうことにしました。

検診の度に、指摘を受けており、何かしらこの子には異常があるのかもしれないと帰り道は泣きながら考えていました。

帰宅後、旦那にここまで毎回何か言われるということは何かあるのかもしれないと話した時は、まだ分からないことを言わないでと怒られました。
私的には覚悟をしておかないといけないと思って伝えたつもりでしたが、旦那も余裕がないのだと心苦しくなりました。

*心エコー当日(19週)

検診は午後からで、午前中仕事をしている際、不安で常に緊張状態でした。
そして、この日初めて胎動を感じました。何度もお腹がぽこぽこしており、嬉しさとこれから待っていることへの不安で、涙を堪えるのに必死でした。冬とは思えないくらい暖かく天気が良い日で、「この子は胎動を通じて、大丈夫だよ。と伝えてくれてるんだ。きっと大丈夫」と思うようにしていました。

NT指摘の時に、中期中絶できるのは21週6日目までと先生より聞いていたので、今回の検診を乗り越えれば、中期中絶の選択肢はなくなる。あとはもう出産に向き合えると祈るような気持ちでした。

心エコー時は旦那と来て欲しいとのことだったので、一緒に行きました。

産院に到着し、しばらく待った後、いつもの先生とは違う専門の先生が、心エコーをしてくださいました。

エコーで心臓を見ている際に、前回は心臓の部屋が4つに分かれているように見えたのに、心臓の部屋が1つになっているように見えました。
先生からは説明は後でするから、しばらく待つように伝えられ、この時に何かしらあるようには感じていました。
旦那にも単心室のように見えたと伝え、インターネットでひたすら調べていました。
まだ分からないし、軽度の疾患であれば、きっと大丈夫。そうであってほしいと願っていました。

看護師さんから準備ができた為、別の部屋に移動すると言われ、いつもと違う部屋に案内されました。
そこで心エコーしてくれた先生が、心臓の絵を書いているのが見え、何か心臓の異常があるんだなと覚悟しました。
部屋に入り、説明を始めるところで産婦人科のいつも診察してくださる先生も来ました。看護師さんも複数おり、只事ではない雰囲気でした。

結果、単心室・単心房・内蔵錯位・肺動脈閉鎖などの病名とその病気についての説明を受け、無脾症候群にあたる。との説明でした。

私の中では、受け入れ難いとても辛い結果でした。それは調べていた中で、予後が良くないと書かれていた病気からです。

先生の説明では、出産後すぐに手術が必要になる。またその後何回か手術が必要となり、フォンタン手術を行えれば、20歳まではある程度普通の子と同じように生活ができる。昔は手の施しようがなかったが、今は手術が出来、予後は良くなってきている。ただ脾臓がない為、感染症の場合重症化しやすいことや、運動制限はあるとの話でした。成人以降はまだフォンタン手術が出来るようになって、20.30年しか経っていないため、症例が少ないことや、成人後の肝硬変などの病気が出て悩んでいる方もおり、成人後については、まだ正確には答えられないとのことでした。
障害者手帳は恐らく1級を申請できるだろうと言われ、かなりの難病なんだと感じました。
なお、この病気はNT(むくみ)とは関係ないと思われる為、また何かNTがあった原因が今後分かるかもしれない。とのことでした。

出産後手術が出来る病院は、住んでいる県にはなく、車で片道5時間ほどの他の県で出産する必要があると説明を受けました。
またセカンドオピニオンとして、大学病院を改めて受診して考えてもいいとのことでした。 

まずは2人でどうするか考えてほしいと言われました。
先生の話を聞きながら、涙を流さないようにするので精一杯でした。
この時は、なんとかしてこの子が生きられるのであれば、出産したいという気持ちが強かったです。

会計待ちの間、無脾症候群について、再度調べていました。

しばらく酸素チューブをつけての生活となることや、入退院を繰り返すことを考えたら、今住んでいる所(かなり田舎)では難しい、通院できる病院の近くに引越しして、転職しなければいけないなと考えていました。

また調べている中で、元気なお子様だけではなく、ファンタン手術までいかず亡くなってしまうお子様や手術後亡くなられているお子様もいらっしゃることを知りました。

家に帰って、旦那と話している中で、生まれてから制限ある生活を送らせることや、保育園や学校は通常学級に通えるのか、医療ケア児について、成人以降の生活、私達が亡くなってからのこと、色んなことを話しました。

旦那から産まれてから子供が亡くなった時に正直立ち直れる自信がない。でも私が産むと決めたら、最大限を尽くす。と言われました。

私は無脾症候群だけではなく、NT(むくみ)があったことについて、何か今後異常が出てくることがあるかもしれないと言われたことも引っかかっていました。新たな異常がない場合もあると分かっていましたが、これ以上何か異常がある場合も覚悟しておかないといけないと思っていました。

考えに考え、私達は中期中絶をすることになりました。この決断には批判の声があること承知しております。同じ病気で産むと決断した方もいることと思います。

不妊治療をしてまで欲しかった子供をこのような形でお別れすることは想像していなかったため、今考えても苦しくて頭がおかしくなりそうです。
でも、その決断を私達はしました。

22週よりも、前に分かったことで、この子が自分の異常を早めに教えてくれたんだと勝手ながら思うようにしていました。

義両親にもその旨を伝え、私達の決断を尊重すると言われました。義母よりお空にきっと忘れ物をしたから、早めに両親に伝えて取りに行くのね。と言われ、もう涙が止まりませんでした。

次の日産院に、中絶のことを伝え、中期中絶について改めて説明するので来てくださいとのことで、翌日行くこととなりました。

#無脾症候群
#中期中絶

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