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アリストテレス

“私は、敵を倒した者より、
自分の欲望を克服した者の方を、
より勇者と見る。
自らに勝つことこそ、
最も難しい勝利だからだ”


紀元前300年から400年にかけて
西洋哲学の3大哲学者はやはり、
ソクラテスを師としてプラトンにその意思は
託され、プラトンからアリストテレスにと、
西洋哲学の祖を築き上げた人物の一人である。

この言葉も実に素晴らしい。
私も自分をライバルとしているから
理解できるが、自分に打ち勝った時ほど
愉悦感を一番感じる時は他には存在しない。

欲望とはその時は欲望に支配され、その気持ちは
絶頂期に達するが、過ぎ去ればその思いも消えて
いく。

しかし、それが出来ない人間の方が圧倒的に多い。
ジョジョの奇妙な冒険でも、このような会話があった。
荒木氏を漫画家にしたらこんな感じかなと思わせる
岸部露伴というキャラクターと、主人公の仗助は
不仲であったのだが、偶然、バスで一緒に乗り合わせて
しまうシーンがあった。

最初に違和感に気づいた岸部露伴は、仗助に本気で
何かがおかしい事を告げるが、不仲であった事もあり、
仗助は聞く耳を持たず、結果として仗助は敵に捕まって
しまう。

敵は岸部露伴に、仗助を見捨てればお前は助けてやると
言われるが、岸部露伴は震える声で、本当に助けてくれる
のか? と話しかける。
敵は、「ああ、それより前には来るな。そのまま逃げろ」
的な発言をした時、岸部露伴は言った。
「だが! 断る!!」
荒木氏やハンター✖ハンターの富樫氏は哲学にも
詳しいようで、話にちょくちょく出て来るが、
哲学を知らない人には、その本当の意味は伝わりにくい
と思われる。

この岸部露伴の言葉である。
「だが、断わる!」はTシャツにもなったほど
読者の心を捉えた。

要するに自分に打ち勝ててる人が少ない事を意味する。
自分で実践している人からすれば、それは当然の事
であるため、カッコいいシーンではあるが、
感動は薄いものになると思われる。

このように形を変えて哲学の言葉を漫画として
使って描かれているのは、よく目にする。

単純にいい言葉が多い点と、漫画であるならば
使いやすい点もあるので、使われる事が多いの
だと思う。

西洋と東洋の違いはあっても、それは全て人間
から来る言葉である。
どこに住んでいても、どんな時代背景であっても、
人種が違っても、いつの時代に産まれても、
哲学の言葉の意味は同じようなものが多くある。

それは我々人間の本質は、人間は誰もが考える
という裏付けであるものであって、考える人達に
とってはその│垣根《かきね》を越えて、
同じ人間である証を打ち立てたと言える。

インターネットによって世界は僅かではあるが、
繋がりを見せた。
それにより、人間は全て考える事は同じような
ものだと証明された。

ソクラテス、プラトン、アリストテレスとその
意思は引き継がれていき、哲学というものが
生まれた。

現実に必ず接しているという点でも、
西洋と東洋が交わる事が無かった時代から、
それも定められてきたかのように、
誰もが現実の中でどうするべきかを
話し合ってきた。

これは奇跡に近いモノであると言えるだろう。

全く接する事が無いのに、同様の思いや考え方
は生まれるのは理解できるが、
人は昔から道徳心や自己啓発に対する想いは
今も変わらず人々に求められている。

実に興味深いものだと考える事は出来ても、
その実を知る事は出来ない。

その時代に生きた人でも、それを知る事が
できるのは希である。
今の時代を見れば、それに気づく事はできる
と言える。

日本はどんどん世界との距離が近くなって
いくにつれて、ボロが見え始めた。
先進国として時代を生きていた日本では
無くなるが、国民の思想さえ生きていれば
日本が消える事は無いだろう。

多宗教である日本は、そういった意味では
人種が交わる事により、進化を果たす事が
できると考えられる。

世界の常識を知るには、その世界で生きて
きた人に聞くのが、一番手っ取り早いからだ。

当然ではあるが、対象者は大勢いなければ
世界を知る事は出来ない。

本当の意味で、日本は世界と繋がりを見せる
事になるは、そう遠く無い未来に起こる
だろう。

アリストテレスの言葉は、1年後に見た時、
今思っている考えとは、違う考えが生まれ
ている事になるはずだ。

時代が進めば嫌でも考える事になる言葉で
あるからだ。

“私は、敵を倒した者より、
自分の欲望を克服した者の方を、
より勇者と見る。
自らに勝つことこそ、
最も難しい勝利だからだ”

己を超えて、超えて、超えて、
その先に見える場所まで歩き続ける事が
できるのであれば、必ずいつか辿り着ける。

自分を信じる自分に勇気を与えて、
自らの道を踏み外さないように
生きる事が大切だと私は思う。

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